目次
大胸筋下部の構造・作用
▼大胸筋の起始停止
起始:鎖骨・胸骨・第2~7肋軟骨・腹直筋鞘
停止:上腕骨の大結節稜
大胸筋は左右の胸の全面を覆う幅広い大きな筋です。上半身の中で2番目に大きいとされている筋肉で、上部・内側・下部に分かれています。大胸筋は腕や肩の筋肉とも繋がっていて、上半身を動かす上でとても重要な筋肉部位です。大胸筋下部は腕を上げる・斜め下へ動かす・肩を内側に回転させるなどといったときに必要な筋肉となります。
大胸筋下部の筋トレをするメリット
大胸筋は大きい筋肉なので、大胸筋下部にフォーカスしてトレーニングを行うことによって短期間で効果を得やすくなります。また大胸筋は鍛えにくい部位ではありますが、筋トレで得られるメリットも多いのです。さまざまなメリットがありますが大きく分けて以下の3つがあります。
・丸みが出て綺麗な大胸筋になる
・基礎代謝が高まり痩せやすく太りにくくなる
・他のトレーニングの効率を上げる
さっそく大胸筋下部の筋トレを行う上で得られる効果を詳しくみていきましょう。
丸みが出て綺麗な大胸筋になる
大胸筋を鍛えることによって得られるメリットはきれいな大胸筋になることです。女性が好きな男性の筋肉としても常に上位にくるのが大胸筋、いわゆる胸板というものです。バランスよく鍛えることで丸みがあるきれいな大胸筋を作ることができます。特に大胸筋の下部を鍛えることによって胸板がさらに際立って見えるようになります。
基礎代謝が高まり痩せやすく太りにくくなる
上半身の中でも大きく、筋繊維の密集している大胸筋を鍛えることによって基礎代謝を高める効果が期待されます。基礎代謝を上げることで脂肪が燃えやすくなり痩せやすく太りにくい体質に。さらに代謝をあげることで筋肉の質を伸ばすことにもつながるため一石二鳥です。
他にも、大腿四頭筋や大臀筋など大きな筋肉を平行して鍛えることによってスピーディーに基礎代謝を上げることが可能です。
(基礎代謝を上げる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
基礎代謝を上げる筋トレ7選!鍛えるべき筋肉〜痩せやすくなるなどメリットまで解説
出典:Slope[スロープ]
他のトレーニングの効率を上げる
大胸筋は、腹筋や背筋と同じく体幹をしめる筋肉です。体幹を鍛えることで高負荷のトレーニングにも耐えることができる身体になります。よって他のトレーニングの効率を上げることにもつながるのです。
【自重】大胸筋下部の筋トレメニュー&鍛え方のコツ
大胸筋下部の筋トレではダンベルやバーベルを用いて行うメニューだけでなく、自重トレーニングメニューも豊富です。かなりバリエーションが多いので、初心者の方でも自宅で簡単に始められます。大胸筋がなかなか大きくならないと悩んでいる方にもおすすめです。
大胸筋下部の筋トレメニュー①デクラインダイヤモンドプッシュアップ
デクラインダイヤモンドプッシュアップは、台などに両足を乗せて通常のダイヤモンドプッシュアップを行う筋トレ方法です。上腕三頭筋のストレングスを必要とし、大胸筋下部への負荷が大きいので上級者向けとなります。初心者の方は膝立ちダイヤモンドプッシュアップから始めましょう。
▼デクラインダイヤモンドプッシュアップのやり方
①椅子や台に両足を乗せて、腕立て伏せの姿勢となる
②手幅を肩幅よりも狭める
③肘の動きを大きくして下ろしていく
④上腕筋三頭筋の力で元に戻る
正しいフォームで行える限界の回数を行いましょう。筋肥大は負荷が小さくても高数回行うことで効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回程度行い、上級者の方は6セットを週2回程度が最適です。
▼デクラインダイヤモンドプッシュアップのコツ&注意点
・腰が落ちたり上がったりしないようにする
・肘を大きく動かすような意識で行う
・上体を下ろすときには、手首・鎖骨の交点の少し下をくっつけていくようなイメージで下ろす
・負荷が大きすぎたり、肘をたたみすぎると肘を痛めやすいので無理に可動域を広げずに行う
・肩を痛める原因となるので、肩をすくめずに肩甲骨をしっかりと寄せて行う
・体重を手のひらではなく手の根っこ部分に乗せるようにすると、手首の痛み防止になります
腕立伏せのなかでもかなり負荷が大きいメニューなので、正しいフォームで無理をせずに行ってください。
ずーみー(泉風雅)
身体は常に真っすぐを保ち、腰が落ちる・上げることがないように注意してください。
(ダイヤモンドプッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダイヤモンドプッシュアップのやり方!二の腕を鍛えるコツ〜肘が痛い悩みまで解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋下部の筋トレメニュー②インクラインプッシュアップ
インクラインプッシュアップは両手を台の上に乗せて腕立て伏せを行う筋トレメニューです。通常の腕立伏せよりも腕や肩にかかる負荷は小さくなり、大胸筋下部への負荷は少しではありますが大きくすることができます。通常の腕立伏せのフォームをマスターしてから行ってください。
▼インクラインプッシュアップのやり方
①台の上に両手を乗せる(身体は30度程度)
②身体を真っすぐしたまま下ろしていく
③元に戻る
台の高さによって負荷を調整できるので、筋力アップは1回~6回、筋肥大であれば8回~12回、筋持久力アップであれば15回以上を限界が来るように行ってください。筋肥大の場合は軽い重量を用いても限界まで行うことで十分に効果を期待できます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度がおすすめです。
▼インクラインプッシュアップのコツ&注意点
・台の高さは高くするほど負荷は弱くなるので初心者にはおすすめ
・上体を下げるときには肩がすくめずに、鎖骨の中心から胸を開いていくイメージで行う
・肩を痛めないためにも、肩甲骨をしっかりと寄せて下ろす
・肩甲骨は自然と外に出る程度に抑えることで、大胸筋下部の収縮の感覚を掴みやすくなります
・手のひらにではなく手首の根本に体重を乗せるようにすると、手首の怪我を回避します
多くこなすことを目標にするのではなく、正しいフォームで限界の回数を行うことを心がけましょう。
ずーみー(泉風雅)
腕立伏せは一般的によく知られていて、人気のある筋トレメニューです。自重トレーニングなので自宅でも簡単に行えるのでメリットも多いですが、間違ったフォームで行っている方も非常に多いです。正しいフォームで行うことで、大胸筋をしっかりと鍛えることができます。
(インクラインプッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
インクラインプッシュアップのやり方!大胸筋下部に負荷を掛ける腕立て伏せのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋下部の筋トレメニュー③ワイドプッシュアップ
ワイドプッシュアップとは通常のプッシュアップよりも手幅を広げて行う筋トレメニューです。大胸筋下部を狙えるだけでなく、大胸筋上部・大胸筋中部と全体的に大胸筋を強化することができます。通常よりも難易度は高いので、初心者の方や筋力の少ない方は膝をついて行いましょう。
▼ワイドプッシュアップのやり方
①床に仰向けに寝て、基本の腕立伏せの姿勢を作る
②手幅を肩幅よりも広げて手・肩・足が直角三角形になるようにする
③身体を真っすぐに保ったまま下げていく
④元に戻る
フォームを保つことが前提ですが、限界の回数まで行うことをおすすめします。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うことが望ましいでしょう。
▼ワイドプッシュアップのコツ&注意点
・腰が浮いていたり、下がっていると怪我の原因ともなるので頭から足まで一直線を保つ
・指先を逆八の字型に開くことで、手幅を広げても肩甲骨を柔軟に動かせます
・胸を開いて地面を迎えにいくようなイメージで下ろすと肩甲骨をしっかりと寄せられます
・肩甲骨があまりにも外側に出ていると大胸筋への負荷が弱くなるので要注意
・体重は手首の根元でサポートするようにすることで、手首を痛めずに行えます
広く知られている筋トレメニューですが、フォームを間違えているかたも多いので正しいフォームをしっかりとマスターしましょう。
ずーみー(泉風雅)
ワイドプッシュアップでは肘の曲げる・伸ばす動作が小さく、肩甲骨の動作の割合が大きくなります。そのため上腕三頭筋への刺激を弱くし、大胸筋をしっかりと強化できるのです。
(ワイドプッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ワイドプッシュアップのやり方!大胸筋効くコツ&膝付き・壁など腕立て伏せの種類も!
出典:Slope[スロープ]
【ダンベル】大胸筋下部の筋トレメニュー&鍛え方のコツ
続いてはダンベルを使った大胸筋下部の筋トレメニューと鍛え方を紹介します。ダンベルさえあれば自宅でもできるトレーニングもありますので参考にしてください。
(大胸筋のダンベルメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大胸筋のダンベルメニュー10選!部位別の鍛え方のコツ!自宅で行える筋トレも多数
出典:Slope[スロープ]
大胸筋下部の筋トレメニュー①デクラインダンベルプレス
デクラインダンベルプレスとはデクラインにしたベンチに寝転がりダンベルプレスを行う筋トレメニューです。大胸筋下部を集中的に鍛えることができます。足を立てるだけでなく、腰も上がった状態で行うので滑りやすくなります。100円均一ショップなどでも購入可能な滑り止めシートを敷いて行うことをおすすめします。
▼デクラインダンベルプレスのやり方
①ベンチ台をデクラインにする(角度は15度程度)
②両手にダンベルを持って、ベンチ台に膝をたたみながら仰向けに寝る
③上背部から膝までを一直線にする
④ダンベルを上げる
⑤元に戻す
筋力アップを目的とする方は1回~6回、筋肥大は6回~12回、筋持久力アップであれば15回以上を限界が来る重量で行うと効果的です。筋肥大の場合は軽量を使っても限界の回数まで行うことで効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行いましょう。
▼デクラインダンベルプレスのコツ&注意点
・足側の支柱にブロックをなどを敷いてデクラインを作る場合は、ブロックは最大でも20cm~35cm程度がおすすめ
・滑ることを防止するために、両足はしっかりと接地させる
・肩甲骨をしっかりと寄せていないと脇が開いてしまい、大胸筋下部へ負荷が弱まってしまうので肩甲骨は柔軟に動かす
オンザニ―テクニックを使ってベンチ台に寝転がりましょう。大胸筋下部への負荷も大きいので無理をせずに筋トレを行ってください。
ずーみー(泉風雅)
通常のフラットベンチで慣れていると感覚が違うので、肘がダンベルの真下に来ないという間違ったフォームで行っている方もいます。肘がダンベルの真下に来るように肩関節をしっかりと動かして行いましょう。
(デクラインダンベルプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
デクラインダンベルプレスのやり方!大胸筋下部に効かせるコツ〜自宅版まで解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋下部の筋トレメニュー②デクラインダンベルフライ
デクラインダンベルフライはデクラインベンチに寝たままダンベルフライを行う筋トレメニューです。デクラインダンベルプレスと似ているトレーニングフォームですが、ダンベルの持ち方や下ろし方が異なります。大胸筋下部を集中的に鍛えられ、通常のダンベルフライよりもより負荷をかけることができる筋トレメニューです。
▼デクラインダンベルフライのやり方
①ベンチ台をデクラインにする。(角度は15度がおすすめ)
②ダンベルは向かい合うように持ち、ベンチ台に膝を立てて仰向けになる
③上背部から膝までを真っすぐにする
④ダンベルを下ろす
④元に戻す
筋力アップでは1回~6回、筋肥大は6回~12回、筋持久力アップは15回以上を高重量で行うことをおすすめします。筋肥大であれば軽量であっても限界の回数まで行うことで、十分に効果を得ることができます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行いましょう。
▼デクラインダンベルフライのコツ&注意点
・滑り防止として、両足はしっかりと接地して固定する
・身体は常に真っすぐを保つ
・肩甲骨を柔軟にして、しっかりと動かす
あまりにも滑ってしまう場合は、補助者に足を抑えてもらうことも効果的です。
ずーみー(泉風雅)
補助者がいない場合など、1人で行うことに危険を感じる方は滑り止めシートを使用したり、これから紹介するディップスなどで大胸筋下部を鍛えることもできます。
(ダンベルフライのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルフライのやり方!大胸筋に効かせるフォーム〜重量・回数など効果UPのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋下部の筋トレメニュー③ダンベルプルオーバー
ダンベルプルオーバーとはベンチを横向きに使ってプルオーバー動作を行っていく筋トレメニューです。大胸筋下部にフォーカスしたトレーニングで、広背筋にも刺激を与えられます。大胸筋下部にストレッチ負荷をかけたい方におすすめのメニューです。
▼ダンベルプルオーバーのやり方
①ベンチを横向きにし、肩甲骨あたりにベンチのへりが来るように寝る
②両手で1つのダンベルを持つ
③頭上の方へダンベルを下ろす
④胸のあたりまで戻す
筋力アップを狙いたい方は1回~6回、筋肥大であれば6回~12回、筋持久力アップを目指す方は15回以上を限界が来る重量で行うことで効果的に鍛えられます。筋肥大では軽量であっても限界まで行えば効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行ってください。
▼ダンベルプルオーバーのコツ&注意点
・肘の曲げ伸ばし動作がるので腕の疲労は仕方のないことですが、大胸筋と肩甲骨をしっかりと動かせば疲れを多少軽減できます
・ダンベルを戻すときには胸を張り、腰は反りすぎないように意識しましょう
・腰の上げ下げ動作となりチーティングしないように気をつけましょう
・肩甲骨は寄せずに、少しだけ外に出すようなイメージで行うと大胸筋下部への刺激を与えられます
大胸筋下部へストレッチ負荷をかけられる筋トレメニューは少ないので、とても貴重なメニューとなります。ぜひ挑戦してみてください。
ずーみー(泉風雅)
大胸筋はベントアーム、広背筋はストレートアームで行うと良いと言う方がいますが、これは間違いです。基本的に肩関節の伸展動作に負荷がかかるので、肘を曲げていてもいなくてもあまり関係はありません。
(ダンベルプルオーバーのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルプルオーバーのやり方!大胸筋・広背筋に効くコツ!胸輪拡張効果も!
出典:Slope[スロープ]
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【バーベル】大胸筋下部の筋トレメニュー&鍛え方のコツ
ここからは、バーベルを使った大胸筋下部の筋トレメニューを紹介していきます。バーベルはジムでしかできないと思っている方も多いと思いますが最近では、ダンベル兼用のバーベルも販売されていますので是非チェックしてみてください。
(バーベル兼用ダンベルについては以下の記事も参考にしてみてください)
バーベル兼用ダンベルが家トレで大活躍!口コミ〜選び方&おすすめを紹介!
出典: Slope[スロープ]
大胸筋下部の筋トレメニュー①ベンチプレス
ベンチプレスはベンチに寝たままバーベルを押し上げるトレーニングで、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を鍛える筋トレの王道種目です。
▼ベンチプレスのやり方
①ベンチに寝転ぶ
②肩甲骨を内側に寄せるように意識しみぞおちよりも上にバーベルをおろす
③バーベルを上げる
基本的に筋力アップのためなら1~6回、筋肥大のためなら6~12回、筋持久力アップのためなら15回以上で限界となる重量がおすすめ。しかし、筋肥大の場合は軽い重量の高回数でも、限界まで行えば同等の効果を得ることができます。基本的に筋トレ初心者には週1回3セット、筋トレ上級者には週2回6セット程度のセット数にしましょう。
▼ベンチプレスのコツ&注意点
・片方の肩だけが上がらないように意識する
・肩甲骨を外にだしすぎないようにする
・前腕の筋肉を過剰に使うと前腕が痛くなるので要注意
・手のひらで握ると手首が痛くなるので根元にのせるような形で握る
・腕の伸びが左右対称になるようにする
効果がない、負荷がかかっていないと感じる人は正しいフォームで行えているかをチェックしましょう。回数や重量も大切ですが正しいフォームで限界の回数を行うようにしましょう。
(ベンチプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ベンチプレスのやり方!正しいフォーム&効果UPのコツ!初心者向けに回数・重量なども徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋下部の筋トレメニュー②デクラインベンチプレス
デクラインベンチプレスとはベンチ台にして寝て、ベンチプレスを行う筋トレメニューです。大胸筋下部を集中的に鍛えることができます。滑りやすいので滑り止めシートを敷いて行うことをおすすめします。今回はフラットベンチで足を上げて行うフォームを紹介します。
▼デクラインベンチプレスのやり方
①ベンチ台をデクラインにする
②両手でダンベルを持ち、ベンチ台に膝をたたんで仰向けに寝る
③上背部から膝までは真っすぐを保つ
④バーベルを上げる
⑤元に戻す
筋力アップであれば1回~6回、筋肥大の場合は6回~12回、筋持久力アップを目指す方は15回以上を限界を迎える重量で行いましょう。筋肥大ではそこまで重量のないバーベルを用いて行っても、限界まで行うことで十分に効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が最適でしょう。
▼デクラインベンチプレスのコツ&注意点
・上背部と腰までが真っすぐになっていることを意識し、腰は反らないように
・肩がすくんでいるとバーベルをスムーズに下ろせないので、ボトムできちんと肩甲骨を寄せる
・バーベルの重さは手首の根元で支えると手首の痛みを予防できます
・大胸筋下部への負荷を維持するため、肩甲骨は外側へ出しすぎないようにします
バーベルを迎えに行くイメージで行うとやりやすいです。手首の根本を持っても痛みが改善されない人は、リストラップの使用がおすすめ。
ずーみー(泉風雅)
デクラインベンチがない場合、ダンベルデクラインベンチなどではベンチの脚にブロックを敷くなどして対応をすることがきます。しかしながら、通常のベンチプレス台でそれを行うとラックに戻すときにベンチ台がひっくり返ってしまうので絶対にやらないでください。
(詳しく見たい方はこちら)
デクラインベンチプレスのやり方!角度・下ろす位置などのコツ&代用メニューを解説!
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋下部の筋トレメニュー③スミスマシンベンチプレス
スミスマシンベンチプレスとはスミスマシン(バーベルの軌道が固定されたマシン)を使ってベンチプレスを行う筋トレメニューです。スミスマシンではバーベルを回してストッパーを外すことで、上下トレーニングを行うことがきます。手幅を広くすることで大胸筋下部への負荷を大きくできます。
▼スミスマシンベンチプレスのやり方
①スミスマシンをセットし、仰向けに寝る
②バーベルはボトムポジションで前腕が地面と垂直になる手幅で持つ(標準の持ち方)
③胸を張りながらバーベルを上げる・下げる
筋力アップの場合は1回~6回、筋肥大であれば6回~12回、筋持久力アップでは15回~を限界を迎える重量で行うと効果的です。筋肥大であれば軽量を用いても限界の回数まで行うことで、十分に効果を得ることができます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が良いです。
▼スミスマシンベンチプレスのコツ&注意点
・肩甲骨は寄せようすると片方だけ上がってしまう方は可動域が狭いことが原因と考えられるので、肩甲骨の動きを柔軟にするエクササイズを行いましょう
・肩甲骨を寄せてもバーベルを胸につけることができない方は、肩甲骨の動きの悪さが原因と考えられます
・大胸筋に刺激がいかないので、肩甲骨の外への出しすぎには注意してください
・胸を張ったうえで自然に肘がバーの下に来る角度を見つけることで、手首を痛めることを予防できます
軽く胸を張って肩甲骨の下あたりに手に平が入るようなフォームで行いましょう。
ずーみー(泉風雅)
普通のベンチプレスと比べて、軌道が固定されているため動作の安定性が増します。力も出しやすく、高重量を扱いやすい筋トレメニューです。
(スミスマシンベンチプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
スミスマシンベンチプレスの使い方!種類別のやり方&向き・角度などコツを徹底解説
出典:Slope[スロープ]
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【ケーブル・マシン】大胸筋下部の筋トレメニュー&鍛え方のコツ
ケーブル・マシンを使った大胸筋下部の筋トレメニューを紹介します。ジムに通っている方はトレーニングメニューの中に入れてみてください。
大胸筋下部の筋トレメニュー①ディップス
ディップスとは身体を浮かせた状態で腕立て伏せのような動作を行う筋トレメニューです。大胸筋下部をフォーカスして鍛えたい方におすすめのトレーニングとなります。椅子などの背もたれを使っても行えますが、安全ではありません。ディップス専用のディップススタンドを使用しましょう。
▼ディップスのやり方
①手幅を肩幅よりも広めにして、ディップスバーを持つ
②両脚を浮かせて身体を前傾させ、脚は後ろでクロスさせる
③身体を下ろす
④元に戻る
ベルトや重しを背負うなどして負荷を上げるならば、筋トレアップを目指す方は1回~6回、筋肥大は8回~12回、筋持久力アップであれば15回~限界の回数まで行いましょう。自重で行う場合は限界まで回数を増やすことで筋肥大に効果的になります。なお、初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うことが最適です。
▼ディップスのコツ&注意点
・肩を痛めないために、上体は垂直ではなくやや前傾を保つ
・腕はディップスバーに対して垂直をキープし、みぞおちが両手首を結んだライン上に来るように身体を下ろす
・肘はあまり曲げすぎると大胸筋下部ではなく上腕三頭筋に負荷を逃がしてしまうので、腕は垂直に保ったまま下ろす
・大胸筋下部がストレッチされていることを感じたところで切り返す
上級者の方は懸垂用ベルトで負荷を変化させましょう。リュックにペットボトルや本を詰めることで代用可能です。
ずーみー(泉風雅)
上体を直立にして大胸筋下部ではなく三角筋を狙うという方がいますが、このフォームでのディップス動作は肩関節前方に大きなストレスがかかってしまいます。そのため基本的には前傾して行いましょう。
上腕三頭筋をディップスで鍛えたい方は、上体を立てるのではなく前傾して行うことが基本フォームです。
(ディップスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ディップスのやり方&効果!大胸筋&三頭筋をデカくするコツ!自宅・加重版も!
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋下部の筋トレメニュー②デクラインチェストプレス
デクラインチェストプレスとはマシンで行うベンチプレス似ている筋トレメニューです。マシンを使うことでより安定したフォームで大胸筋下部を来ることができるトレーニング方法です。デクラインチェストプレスはマシンだけでなく、ダンベルやケーブルを用いて行うことも可能です。
▼デクラインチェストプレスのやり方
①マシンを設定する
②上体はマシンにくっつけて、両足は床にしっかりとつけて座る
③胸を張りながら、斜め下方向に腕を伸ばしていく
④元に戻る
筋力アップを目指す方は1回~6回、筋肥大であれば6回~12回、筋持久力アップを目指したい方は15回以上を限界の来る負荷で行いましょう。筋肥大の場合は軽量で行っても限界まで行うことで十分な効果を望めます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うことをおすすめします。
▼デクラインチェストプレスのコツ&注意点
・足がきちんと固定されていないと大胸筋下部への負荷が弱くなってしまうので、しっかりと接地させる
・腕を伸ばすときは、肩をすくめずに肩甲骨を寄せながら腕を押し出すように伸ばす
・呼吸は、押し出すときは息を吐き、戻すときに息を吐く
・腕を押し上げるときに胸や腰が反りすぎてしまっている方がいるので、初心者の方は要注意
他にもインクラインチェストプレスやダンベルチェストプレスという大胸筋下部を狙えるトレーニング方法もおすすめです。
ずーみー(泉風雅)
デクライン専用のマシンもありますが、通常のチェストプレスのシートに浅く腰掛けることでも行うことができます。
(チェストプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
チェストプレスのやり方!大胸筋に効くコツ〜平均重量、ベンチプレスとの違いも解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋下部の筋トレメニュー③ケーブルクロスオーバー
ケーブルクロスオーバーとはクロスオーバー台を使用して大胸筋を鍛えられる筋トレメニューで、大胸筋の収縮をしっかりと掴みたい方にぴったりのトレーニングです。立ち位置やプーリーの位置によって大胸筋のなかでもフォーカスできる部位を変化させることができます。基本的には大胸筋下部・中部メニューとして用いられています。
▼ケーブルクロスオーバーのやり方
①ケーブルクロス台のプーリーを頭よりも高い位置に設定する
②片手ハンドルを両方につけて、一歩前に出る
③スプリットスタンスで構え、フライ動作を行う
④元に戻る
目的によって適した回数が違うので、それに合わせて重量を決めましょう。筋力アップであれば6回程度の低回数、筋肥大であれば15回以上の高回数ができるギリギリの重量に設定します。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度がおすすめです。
▼ケーブルクロスオーバーのコツ&注意点
・負荷の方向とはケーブルの方向なので、ケーブルが作る面上に肘が来ることが正しいフォームです
(ケーブルが前腕に巻きつくように行うことだ理想)
・大胸筋の収縮感が得にくい方は、先にグリップをカチンと合わせた状態から始めてみて大胸筋を可能範囲内で動かしてみましょう
位置や姿勢が重要なトレーニングなので、しっかりと正しいフォームをマスターしましょう。
ずーみー(泉風雅)
大胸筋上部にフォーカスしたロープーリースタイもありますが、かなり難易度か高いので上級者向けです。大胸筋上部のメニューとしては前傾した状態で行うペックフライ(ケーブルフライ)などがおすすめです。
(ケーブルクロスオーバーのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ケーブルクロスオーバーのやり方!大胸筋に効かせるコツ〜自宅代用メニューまで解説
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋下部の筋トレをマスターしよう
大胸筋下部の筋トレをマスターすることで、男性・女性関係なく胸のラインを美しくすることができます。大胸筋は身体の前側にあり、筋肉部位のなかでも大きな印象を与えやすい部分です。胸部も筋肉をしっかりと強化することで、メリハリのある上半身を作り上げることができます。
また大胸筋下部は他の筋肉部位を鍛えるときにも生かせるのでメリットも多いといえます。正しいフォームでトレーニングに励んでください。