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スモウデッドリフトのやり方!腰痛が激減!下半身を効果的に鍛えるコツをプロが解説

2020年03月21日

スモウデッドリフトとは足幅を広くすることで臀筋、内転筋など下半身が効果的に鍛えられる種目です。正しいやり方・フォームを習得することで腰を痛めず力強い下半身を形作ることができます。男性だけでなく内ももの部分痩せなどを目指す女性にもおすすめです。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

スモウデッドリフトは腰への負担が少ない筋トレ

通常のデッドリフトにくらべて上半身の前傾が少なく、バーベルと体の距離も近いため腰への負担を軽減できます。そのため腰痛持ちの方でも実施しやすいトレーニング種目です。軽い重量からかなり大きい重量までトレーニングステータスにあわせて行うことができることも魅力のひとつといえます。

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(デッドリフトに期待できる効果については以下の記事も参考にしてみてください)

スモウデッドリフトで鍛えられる筋肉部位、得られる効果

スモウデッドリフトでは下半身の筋肉をしっかりと鍛えることが可能です。ここでは具体的に鍛えることができる筋肉と得られる効果について解説します。

・臀筋群
・内転筋群

どっしりとした下半身はボディメイクの鍵ともいえます。ダイエット目的の女性にとっても鍛えるメリットがある部位です。

①臀筋群(お尻)

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/musclename-bk.html#chapter-10

大臀筋、中臀筋、小臀筋からなる臀筋群は股関節の外転、外旋、伸展に作用します。鍛えることでヒップラインが上がり、キレイな後ろ姿を手に入れることができます。

また、お尻の筋肉は面積も大きいので、筋肉量が増えることで基礎代謝をあげることも可能です。太りにくく痩せやすい体作りをするためにも下半身の強化は効果的といえます。

(臀筋群の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

②内転筋群(内モモ)

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/musclename-bk.html#chapter-10

内転筋群とは太ももの内側にある筋肉のことで、大内転筋、長内転筋、薄筋、短内転筋、恥骨筋の総称です。通常のデッドリフトと違って足を大きく広げて行うスモウデッドリフトは、内転筋群の使用割合が大きくなっています。内転筋という名の通り股関節の内転に作用している筋肉です。

内ももの筋肉が発達していると、より脚のフォルムを力強い印象に仕上げることができます。

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(内転筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

スモウデッドリフトの効果的なやり方

ワイドスタンスで行うスモウデッドリフトは足幅を広くすることで内転筋群の活動が得やすくなっています。内転筋群の筋活動においてスモウデッドリフトほど効果的な種目はないでしょう。スモウデッドリフトという名の通り、相撲取りがしこを踏むような体勢から行っていきます。

①足幅を広くしてバーベルを掴む

まず足幅を広げて立ち、つま先はやや外向きとします。膝の向きとつま先の向きが同じになるようにして、腰を引くように股関節から上体を倒してバーベルを掴みます。腕をだらりと下げた状態がグリップ幅です。

肩甲骨が外に出てしまわないようにしっかりと背中に力を入れ、腰や背中の曲げ伸ばし運動とならないようしっかりと腹圧を高めましょう。脊柱をニュートラルに保ち大転子を中心とした股関節軸のヒンジ動作を意識します。

②バーベルを持ち上げる

バーベルが常に体に触れるか触れないかくらいの位置で直線・真上の軌道を描くように膝もタイミングよく伸ばしましょう。お尻を締め上げていくようなイメージで直立のフィニッシュポジションにもっていきます。

スモウデッドリフトのコツ&注意点

スモウデッドリフトのコツと注意すべき点について紹介します。以下の3点について確認しておきましょう。

①腰が曲がってしまう・反ってしまう
②体からバーベルが離れてしまう
③グリップが保てなくなる

スモウデッドリフトはあらゆるトレーニングの中でも大きな重量を扱うことができる種目です。誤ったトレーニング方法はけがなどの原因となりやすいため注意が必要となります。

①腰が曲がってしまう・反ってしまう

腰が曲がってしまうフォームは体幹の姿勢維持筋が十分にトレーニングされていないことが考えられます。また、大臀筋・ハムストリングスの柔軟性の不足が原因という人も多いでしょう。

腰が反ってしまうフォームは体幹の姿勢維持筋や広背筋の柔軟性やストレングスの不足、正しい運動イメージが習得できていないことが原因の多くを占めています。

どちらにも共通して言える対策としては、正しい動作で反復ができる範囲まで重量を落とすことです。股関節をしっかりと動かす意識の習得とハムストリングスの柔軟性・ストレングス強化が必要といえます。スティフレッグデッドリフト(ルーマニアンデッドリフト)グッドモーニングエクササイズを並行して行うと良いでしょう。

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ずーみー(泉風雅)

体幹を固定する腹部の筋肉としては腹横筋や多裂筋、外腹斜筋外側繊維などが重要になってきます。

②体からバーベルが離れてしまう

これは膝を伸ばすタイミングと股関節を伸ばすタイミングの調和がとれていないことが大きな原因です。膝が早く伸び切ってしまうとバーが身体から離れ、股関節伸展による発揮トルクが増大し、腰曲がりなどの原因となります。

はじめから大きな重量を扱うのではなく、身体に沿わせてバーベルが動くように膝と股関節を伸ばすタイミングの調和を学習するようにしましょう。

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ずーみー(泉風雅)

タイミングがうまくハマると「フワッ」とした浮遊感が得られるはずです。その感覚を大事にしてください。

③グリップが保てなくなる

スモウデッドリフトは慣れてくるとすべてのトレーニングの中でも最も大きな重量が扱える種目となります。その分、セット数をこなしていくと上の画像のようにグリップが保てなくなり、指先だけの浅い握りになりがちです。

こちらの画像のように手の平全体で包むようにしっかり握りましょう。

こちらの画像のようにオルタネイトグリップにするとある程度の重さまでは対応できます。それでも厳しくなってきたときはパワーグリップなどのグリップツールを使ってもよいでしょう。

炭酸マグネシウムというクライマーやウェイトリフティング選手が使うような滑り止めも市販されていますが、使用禁止のジムもあるので使う場合は管理人に確認を取るようにしてください。

スモウデッドリフトの最適な重量・回数・セット数

他のトレーニング種目にくらべて平均的に重たい重量を扱えるスモウデッドリフトはどのくらいの重量やセット数にすれば良いのかわからない人も多いでしょう。まず最も重要なポイントは正しいフォームで限界まで追い込むという点です。正しいフォームで行うことができるかどうかで回数や重量設定は判断しましょう。

初心者や筋力アップのためには1~6回、筋肥大を目的としている場合は6~12回を目安にしてください。筋持久力アップを目指している場合は15回以上で限界がくる重量でやってみましょう。必ずしも大きい重量でなくても、軽めの重量で限界まで回数をこなすことでも同じ効果が得られます。

セット数については初心者の場合は週1回3セットからがおすすめです。上級者であれば週2回6セットを目安にやってみましょう。

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ずーみー(泉風雅)

女性で内ももの部分痩せを狙いたいという人は、低重量で高回数行うのがおすすめです。

(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)

スモウデッドリフトの効果を高める為のポイント

スモウデッドリフトをより効果的に行うためのポイントについて紹介していきます。

オーバーワークに注意

高重量が扱える種目なだけに筋肉や膝、腰にも負担がかかるので、疲労が蓄積すればオーバーワークとなります。パフォーマンスの低下や超回復も見込めなくなるため1週間の中で部位を分散してトレーニングメニューに取り入れましょう。

(オーバーワークの基準&対策については以下の記事も参考にしてみてください)

けがをしないために

スモウデッドリフトでは腰を痛める人も多く、椎間板損傷を起こすケースもあります。腹圧をしっかりと使って行うことが重要ですが、これに慣れるまではウェイトベルトを使うのがおすすめです。重量についても最初は軽めからスタートしてしっかりと反復練習をしてからステップアップするようにしましょう。

スモウデッドリフトで効率的に下半身を鍛えよう

スモウデッドリフトはその名前や足を大きく開くフォームから少しダサいと感じる初心者や女性も少なくないでしょう。実際には内転筋群をしっかりと鍛えることができ、トレーニングステータスにあわせて大きな重量にも挑戦できる魅力的な種目といえます。下半身の強化は男性はもちろん女性にもおすすめできるトレーニングなので、ぜひ取り入れてみましょう。

(内転筋を鍛えるメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)