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『立ちコロ』は腹筋ローラーの最上級
立ちコロは腹筋ローラーという器具を使って、腹直筋や腹斜筋を鍛える種目です。お腹を鍛える種目の中でも難易度がかなり高く、初めは1回もできないという人が多いです。ただ、挑戦していくうちにできなかったことができるようになるという喜びを感じることができる種目でもあります。
今回はそんな立ちコロの効果的なやり方や基本の膝コロからの移行のコツなどを解説します。それでは最初にこの立ちコロで鍛えられる筋肉の部位と得られる効果について押さえましょう。
(腹筋ローラーが最強と言われる理由については以下の記事も参考にしてみてください)
腹筋ローラーが最強と言われる理由は?初心者〜上級者向けのメニュー&やり方
出典:Slope[スロープ]
立ちコロで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
立ちコロで主に鍛えられる筋肉の部位は主に以下の2つのグループに分けられます。
・腹直筋や腹斜筋などの腹筋群
・脊柱起立筋や上腕三頭筋などのその他の筋肉
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
腹直筋や腹斜筋などの腹筋群
立ちコロで主に鍛えられるのは腹直筋や腹斜筋などの腹筋群です。腹直筋はいわゆるシックスパックと呼ばれる筋肉で、体幹を屈曲させる働きを持っています。また腹斜筋については脇腹を覆うように付いていて、体幹を回旋させる働きを持ちます。
これらの腹筋群を立ちコロで鍛えると脂肪を落とした時に見える腹筋の割れ目が深くなったり、くびれができたりなど見た目に関する効果が得られます。また体幹が安定する分、スクワットなどの他の種目やスポーツでのパフォーマンスアップも期待できるのです。
(腹直筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
腹直筋の鍛え方!短期間でシックスパックになる筋トレ!自宅〜ジム対応種目を多数紹介
出典:Slope[スロープ]
脊柱起立筋や上腕三頭筋などのその他の筋肉
立ちコロでは腹筋群よりは弱いものの、脊柱起立筋や上腕三頭筋にも刺激が入ります。脊柱起立筋とは背中の中心を沿うように付いている筋肉で、体幹を伸展させたり、回旋させるのが主な働きです。この筋肉を立ちコロで鍛えると姿勢改善や背中の厚みを増やす効果などが得られます。
上腕三頭筋は腕の裏側に付いている筋肉です。主に肘を伸ばしたり、上腕を閉じる働きをします。そしてこの筋肉を立ちコロで鍛えると腕を太くしやすいことやベンチプレスなどのプッシュ系種目のパフォーマンスアップなどの効果が期待できます。
(上腕三頭筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニュー!二の腕に効かせる鍛え方のコツも解説
出典:Slope[スロープ]
立ちコロの効果的なやり方
ここからは立ちコロの効果的なやり方について説明します。間違ったフォームで立ちコロを行うと腰を痛めたりするので、ここでしっかりと正しいフォームや動作のポイントを押さえておきましょう。
①腹筋ローラーを掴んで立つ
まずは足幅を肩幅より1足分広めにします。そして腹筋ローラーを掴み、足と一緒に体重を支えます。これが立ちコロのスタートポジションです。
ずーみー(泉風雅)
大きく開くと足とローラーの距離が縮まり、少し負荷が小さくなります。
②身体を伸ばす
次に身体を徐々に伸ばしていきます。この時、かなり腹直筋の強さがないと負荷に腹直筋が負けて腰が反ってしまいます。そのため最初は腰が反らない範囲から始めてください。そして慣れてきたら慎重に可動域を広げて、まっすぐの状態になるのを目指していきましょう。
ずーみー(泉風雅)
立ちコロでは初めから身体をまっすぐ伸ばしきれないのは当たり前です。できないことを気にする必要はありません。
③身体を戻す
身体をできる範囲まで伸ばしたら、そこからスタートポジションに戻します。後は同じ動作を繰り返しましょう。
ずーみー(泉風雅)
元の体勢に戻れない深さまで伸びてしまう場合は、少し可動域を狭くして行うようにしましょう。
立ちコロのコツ&注意点
立ちコロを行う上でのコツや注意点は以下の3つあります。
①腰が反ってしまう
②股関節・膝主動のフォームになる
③腕の力を使っている
それでは①の腰が反ってしまうことから詳しく解説していきます。
①腰が反ってしまう
立ちコロをする時は上の画像のように腰が反ってしまうフォームはNGです。腰が反ってしまうフォームは腹直筋が完全に伸びきっていて、負荷に耐えられていない証拠です。このフォームで立ちコロに取り組んでしまうとお腹の筋肉が働かず、股関節主動の動きとなってしまいます。
またこのフォームには腰を痛めやすいデメリットもあります。そのため立ちコロではボトムポジションでも腰は反らず、少し丸めたままをキープするようにしましょう。
(腹筋ローラーで腰痛が起こる原因については以下の記事も参考にしてみてください)
腹筋ローラーで腰痛が起こる原因は?誰でも腰が痛い悩みが改善できるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
②股関節・膝主動のフォームになる
動画のような股関節や膝が主動のフォームも立ちコロではNGです。このフォームだと立ちコロの回数はこなせるようになりますが、お腹に上手く刺激が入っていない可能性があります。
そもそもしっかりと正しいフォームで動作ができていると、腹筋ローラーは膝コロでもかなりキツい筋トレなのです。腹筋の力で動作できるように立ちコロでもお尻の前後動をなるべく抑えて、股関節・膝主動の動きを避けるようにしましょう。
③腕の力を使っている
動画のように腕の力で挙げてしまっているフォームも立ちコロではかなりよく見られる問題です。このフォームで行ってしまうと肩関節の伸展屈曲を行ってしまうため、上腕三頭筋の長頭などが無駄に疲れてしまいます。それを防ぐためにも立ちコロの動作中は常にスイマーの飛び込みのような腕の形をイメージし、腕・肩の動きは最小限にとどめましょう。
(体幹トレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
サイドエルボーブリッジの効果&やり方!短期間でくびれをGETするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
立ちコロの最適な頻度・回数・セット数
通常の筋トレでは目的に合わせて負荷や回数を調整します。しかし、立ちコロは負荷を調整できません。また立ちコロは筋トレ上級者ですら正しいフォームで数回行うことが難しい筋トレです。そのためまずは無理に回数を設定せずに正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。
ちなみに筋力が弱い方は最初は1回もできないことも珍しくありません。その場合はこの後紹介する初心者・中級者向けの腹筋種目で基礎的な筋力を付けてから、立ちコロに移行するようにしましょう。
頻度やセット数についてはトレーニングステータスによって変えてください。具体的には初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
膝コロから短期間で『立ちコロ』へ移行するコツ
次に膝コロから短期間で立ちコロに移行するコツについて紹介します。立ちコロが1回もできなかった人はまずはこの方法を参考に、筋力を伸ばしてみると良いでしょう。
①まずは正しい膝コロを
腹筋ローラーを使った筋トレの中で最も基本となるのが、上の動画のように膝を付いて行う通称膝コロです。立ちコロよりも強度は低いですが、正しいフォームではお腹への刺激が強いため、初心者はかなりキツイと感じるはずです。そのため筋力が低い人はまずこの膝コロが余裕を持ってできるようになることを目標にしましょう。
▼膝コロのやり方
①四つん這いの状態でローラーを持つ
②身体を遠くに出して伸ばしていく
③ゆっくりと最初の位置に身体を戻す
膝コロも負荷は調整できないので、正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本としましょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安にしてください。
▼膝コロのコツ&注意点
・みぞおちを上に突き上げるイメージで行う
・筋力に余裕がない内は可動域を狭くする
・腰が反らないように注意
ずーみー(泉風雅)
身体はペタンと地面につかないギリギリの位置で止め、足はなるべく後ろで浮かないようにしましょう。
(膝コロについては以下の記事も参考にしてみてください)
膝コロのやり方!腹筋ローラーの正しい使い方&効果UPのコツ!腰痛を防ぐ注意点も
出典:Slope[スロープ]
②中級者には膝ポジと立ちネガ
膝コロと立ちコロはその強度に大きな差があります。そのため基本の膝コロが余裕を持ってできるようになっても、立ちコロが1回もできないケースも多くあるのです。そこで中間の方法としておすすめしたいのが、膝ポジと立ちネガという方法です。
この筋トレは前に身体を倒していく時はつま先で立ちコロ、身体を戻す時には先ほど紹介した膝コロと同じ動作で行います。このようにすることで膝コロと立ちコロの中間くらいのキツさにすることができるのです。中級者になったら立ちコロに移行する前段階として取り入れてみてください。
▼膝ポジと立ちネガのやり方
①四つん這いの状態でローラーを持つ
②膝を浮かしたまま身体を伸ばしていく
③膝を付いてゆっくりと最初の位置に身体を戻す
膝ポジと立ちネガも負荷は調整できないので、正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本としましょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安にしてください。
▼膝ポジと立ちネガのコツ&注意点
・腰を反らないようにする
・みぞおちを上に突き上げるイメージで行う
(膝コロから立ちネガのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
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出典:Slope[スロープ]
立ちコロの効果を高める為のポイント
最後に立ちコロの効果を高める為の以下の4つのポイントを紹介します。
・オーバーワークに気を付ける
・呼吸法を意識する
・食事で栄養を摂る
・拮抗筋と一緒に鍛える
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
オーバーワークに気を付ける
立ちコロに取り組む時にはオーバーワークに気をつけてください。現在、週1回より週2回の筋トレが効果的だとされています。しかし、週3回以上の筋トレがそれ以上の効果を生むのかはわかっていません。また立ちコロは強度がかなり高いため頻度を高めるとオーバーワークに陥る可能性があるのです。
オーバーワークになると筋力の低下や怪我などの原因となります。また倦怠感や集中力の低下など日常生活に支障をきたしてしまう可能性もあります。そのため立ちコロをしている時に身体のどこかが痛いと感じたら、すぐにトレーニングをやめて身体を休めるようにしてください。そして、筋肉など身体をしっかり休めることができてからトレーニングを再開しましょう。
ちなみに腹筋や前腕、ふくらはぎは毎日やっても良いと言われていたりもします。これは日常的に動かす機会が多く、血流量が多いことが理由となっているようです。しかし、これは立ちコロを毎日やってもいい理由にはなりませんので、勘違いしないように注意しましょう。
ずーみー(泉風雅)
多くの方は早くお腹を鍛えようと立ちコロをやりすぎてしまうことが多いのです。オーバーワークを防ぐためにも、自分にあった頻度やセット数を見つけて筋トレに取り組むようにしましょう。
(腹筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
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呼吸法を意識する
立ちコロをする時は、呼吸も意識しながら取り組んでみましょう。呼吸は基本的に自然であまり意識せずに行うのが良いとされています。なぜなら立ちコロは呼吸を止めて腹圧を高め、お腹周りを固定するのではなく、ある程度柔軟に使う必要がある種目だからです。
もし意識しないと呼吸が止まってしまうと言う方は、まずは「ふぅー」っと息を吐き、下腹部に力が入った状態を作ってください。そしてこの状態を崩さないまま降ろす時には軽く息を吸い、挙げる時には軽く息を吐くようにしてみると良いでしょう。
ちなみに降ろす時に息を吸い過ぎてしまうと胸が上がって、腰が反ってしまう間違ったフォームになりがちです。そのため呼吸を意識したとしても、大きくは吸わずに自然な範囲で吸うようにしてください。
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出典:Slope[スロープ]
食事で栄養を摂る
立ちコロの効果を最大限に高めたいなら栄養摂取も意識しましょう。なぜなら筋肉を作る材料となる栄養素が足りていないといくらトレーニングをしても、筋肉があまり成長しないからです。
具体的にはタンパク質を1日に体重1㎏あたり約2gを目標に摂取するようにしてみましょう。そして筋肉の合成を促すのに役立つ炭水化物や脂質も忘れずに摂取してください。摂取量は炭水化物はタンパク質の2倍、脂質はタンパク質の3分の1が目安です。
ただ、中には食事からでは必要な量の栄養を確保できない人もいるでしょう。そのような時にはプロテインなどのサプリメントを活用するのをおすすめします。
(細マッチョの食事方法については以下の記事も参考にしてみてください)
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出典:Slope[スロープ]
拮抗筋と一緒に鍛える
立ちコロは主動筋の腹筋に対しての拮抗筋である脊柱起立筋を鍛える種目と一緒に行うのも効果的です。拮抗筋とは主動筋に対しての反対の働きを持つ筋肉のことで、一緒に鍛えると怪我の予防や疲労回復促進などの効果が期待できます。
また主動筋のパフォーマンスアップやお腹と背中の筋力のバランスが取れて姿勢が改善されるなどの効果もあります。立ちコロをどのような種目と一緒に行うか悩んでいる人はぜひ試してみてください。
ちなみに拮抗筋の種目としてはバックエクステンションやデッドリフトなどがおすすめです。
(バックエクステンションやデッドリフトについては以下の記事も参考にしてみてください)
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膝コロを卒業して『立ちコロ』でバキバキの腹筋を手に入れよう
腹筋ローラーを使用する立ちコロは上級者でも正確なフォームで取り組むことが難しいお腹を鍛える筋トレです。しかし、膝コロから徐々に負荷を上げることで、短期間の内にマスターすることも十分に可能なのです。
そのため初心者は今回紹介した膝コロから立ちコロへの移行方法を参考に腹筋を鍛えてみてください。そして立ちコロをマスターして、バキバキの腹筋をゲットしましょう。
(ケーブルクランチで腹筋を割るコツについては以下の記事も参考にしてみてください)
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