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腸腰筋の鍛え方!11種の筋トレメニューの効果&コツ!ストレッチの方法も

2020年05月13日

腸腰筋は上肢と下肢をつなぎ、股関節などの動きに作用する筋肉です。歩行動作や姿勢維持にかかわる重要な役割があり鍛えることでメリットがたくさんあります。この記事では筋トレやストレッチのメニューを紹介しつつ鍛え方もあわせて解説しますので参考にしてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

腸腰筋の構造・作用

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

腸腰筋の筋トレやストレッチの効果やメニューを紹介する前に、腸腰筋とはどんな筋肉でどんな作用があるのかを知っておきましょう。腸腰筋は、腸骨筋大腰筋小腰筋で構成されています。腰椎と骨盤そして太ももの骨に付き、上肢と下肢をつないでいる筋肉群です。身体の奥にあるインナーマッスルで、深腹筋(しんふっきん)とも呼ばれています。

腸腰筋の作用は、股関節の屈曲(足を上げる動作など)、股関節の外旋(つま先を外側に向ける動作など)、股関節の前傾です。また、腰椎の前弯(前方向へのカーブ)にも関わっています。体幹の安定や歩行・ランニング動作のための大切な役割を担っています。

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腸腰筋の筋トレをするメリット

腸腰筋の構造や作用がわかったところで、続いては腸腰筋を鍛えるメリットについて解説していきます。鍛えることでさまざまなメリットはありますが、大きくわけて以下の3つの効果が期待できます。

・姿勢が良くなり体の歪みも整う
・ぽっこりお腹が解消、ヒップアップに繋がる
・運動能力の向上

それでは詳しくみていきましょう。

姿勢が良くなり体の歪みも整う

腸腰筋は上半身と下半身を結ぶ筋肉でもあります。腸腰筋が弱くなると猫背や背骨が反ったりと姿勢へ影響がでます。身体のバランスを維持する作用がある腸腰筋を鍛えることで体幹の軸を整え歪みをなくします。歪みがなくなると自然と姿勢もよくなるのです。

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ぽっこりお腹が解消、ヒップアップに繋がる

腸腰筋は骨盤を前傾させる作用があります。また、腸腰筋の一つである大腰筋は腰椎に付いており、腰椎の前弯にも関わっている筋肉です。骨盤や腰椎が正しい状態を保てていないと、姿勢が悪くなったり、内臓の位置が下に垂れてお腹がぽっこりと出てしまったりといったことが起こります。

体幹が不安定になれば腰痛になる恐れもあります。腸腰筋を鍛え、それぞれが正しい位置を保つことができれば、姿勢やぽっこりお腹の改善、腰痛予防、女性に嬉しいヒップアップの効果が期待できるでしょう。

運動能力の向上

腸腰筋はランニング動作に重要なだけでなく短距離選手のスプリント能力などと関係が深いといわれています。腸腰筋は脚を振り上げる際に働くため、鍛えることで動き出しの瞬発力を上げることが可能です。腸腰筋をはじめとする股関節屈筋群と、大臀筋をはじめとする股関節伸筋群をバランスよく鍛えることで足を速くすることも目指せるでしょう。

また、体幹が安定していることでサッカーやバスケットなどの接触プレーがあるスポーツにおいても効果を発揮します。さらに股関節を曲げる動作が容易にできるようになり、体幹の安定も向上すれば筋トレの質にも影響を与えます。

腸腰筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

腸腰筋を鍛えるためのトレーニングを紹介します。自重トレーニングのほか、チューブやダンベル、バーベルを使ったトレーニングもあります。筋トレ上級者を目指して、腸腰筋をしっかりと強化していきましょう。

腸腰筋の筋トレメニュー①レッグレイズ

レッグレイズは自重で腹直筋の下部と腸腰筋を鍛える筋トレです。似た動作を行う筋トレにニーレイズがあり、膝を畳まないのがレッグレイズ、膝を畳むのがニーレイズです。レッグレイズの負荷を高めたバリエーションとしては、椅子やベンチを使った方法やハンギングレッグレイズがあります。

▼レッグレイズのやり方

①仰向けに寝て足を伸ばす
②脚を上に上げる
③脚を下げる

負荷を変えられない自重トレーニングになりますので、正しいフォームで行える限界の回数にするのが基本です。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。

▼レッグレイズのコツ&注意点

・背中が浮いてしまう場合は、壁に手を置くか支柱を掴むなどして対応してください
・ドラゴンフラッグほどは腰を浮かせず、下腹部・腸腰筋を狙っていきましょう
・腰が痛くなる場合は、タオルやマットを腰に敷いてトレーニングを行うとよいでしょう

基本的にはお腹を膨らませる方向に力を入れて腹部を固め、動かしていきます。呼吸は自然に上げるときに吐く、下ろしつつ(または下ろしてから)吸うという形になるはずですので、あまり意識しなくて大丈夫です。

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ずーみー(泉風雅)

腰が過剰に反ってしまうのは腹直筋が負荷に耐えられていない証拠ともいえます。もし負荷が大きすぎるようなら膝を畳んでニーレイズを行うようにしてください。

太ももの前側が疲れて痛くなってしまうのは、腸腰筋ではなく大腿直筋が股関節の屈曲に使われるため起こります。ある程度は仕方ないのですが、より腸腰筋に集中して鍛えたいという方もニーレイズがよいでしょう。

(レッグレイズのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

腸腰筋の筋トレメニュー②ニーレイズ

上記で紹介したレッグレイズ同様、ニーレイズも自重で腹直筋の下部や腸腰筋を鍛えることができます。レッグレイズとの違いは膝を曲げて行うことです。レッグレイズに比べて負荷が小さく、簡単に始めることができるのが特徴です。

▼ニーレイズのやり方

①仰向けに寝る
②膝を曲げながら脚を上げる
③脚を下げる

ニーレイズは負荷を変えられない自重トレーニングになりますので、正しいフォームで行える限界の回数にするのが基本です。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セットくらいがよいでしょう。

▼ニーレイズのコツ&注意点

・背中が浮いてしまわないように、壁に手を置くか支柱や机の脚などを掴むなどして対処しましょう
・腹直筋と腸腰筋をバランスよく鍛えるため、顎を上げず、へそを覗き込むように行います
・腰が痛くなる場合は、タオルやマットを腰に敷いてトレーニングを行うとよいでしょう

ニーレイズの負荷を高める方法としては、椅子やベンチを使用した方法、マシンを使用した方法のほか、ハンギングニーレイズというトレーニングがあります。腸腰筋により負荷をかけたい場合にチャレンジしてみてください。

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ずーみー(泉風雅)

マシンニーレイズは、専用のマシンを使って行っていきます。素早く行うことでスプリントに必要な腸腰筋を集中的に鍛えることが可能です。

(ニーレイズのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

腸腰筋の筋トレメニュー③ハンギングレッグレイズ

ハンギングレッグレイズは、懸垂などができるバーにぶら下がってレッグレイズを行う筋トレです。腹直筋の下部や腸腰筋を鍛えることができます。寝た状態で行うレッグレイズと比べ、収縮ポジションで上半身に負荷をかけられるという特徴があります。

ハンギングレッグレイズは、足を上げたままワイパーのように身体を左右に振ることで負荷を高めることが可能です。また、自重で行う以外に脚に重りを挟んで行う方法もあります。逆に負荷を小さくするトレーニングとして、膝を曲げて脚を上げるハンキングニーレイズがあります。

▼ハンギングレッグレイズのやり方

①懸垂ができるバーにぶら下がる
②膝を伸ばしたまま脚をゆっくりと上げる
③ゆっくり脚を下げる

ハイキングレッグレイズは自重で行うため負荷を変えることはできません。正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。実施できる反復回数が極端に少ない場合は腹部を鍛える別の種目に変えるのがおすすめ。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度が適しています。

▼ハンギングレッグレイズのコツ&注意点

・テンポをコントロールし、ゆっくりと動作を行います
・腸腰筋を狙う場合は股関節の動きのみで脚を上げ、腹直筋の下部もしっかりと狙う場合は身体を丸めていくようにしましょう
・ゆっくりと脚を上げることがきついという方は、膝を曲げて上げるハンキングニーレイズを行いましょう

ハンキングレッグレイズの弱点として、ぶら下がっている身体がブラブラと揺れてしまうという点が挙げられます。振り子動作に合わせてテンポよく動作を行うと負荷が小さくなってしまうので注意しましょう。コントロールしたテンポでゆっくりとトレーニング動作を行うようにしてください。

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ハンギングレッグレイズの弱点を解決するのがバーティカルレッグレイズです。専用のマシンを使うことによって身体が揺れてしまうことを防げます。バーティカルレッグレイズでは高速でテンポよく行うことも可能です。

(ハンギングレッグレイズのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

腸腰筋の筋トレメニュー④オルタネイトレッグレイズ

オルタネイトレッグレイズは腹筋の下部や腸腰筋が鍛えられる筋トレです。通常のレッグレイズは両足を揃えて上下に動かしますが、オルタネイトレッグレイズは左右の足をバラバラに上下に動かします。通常のレッグレイズよりも腰への負担を軽減することが可能です。自重でもトレーニングできますが、ゴムチューブを使って負荷を高めた方法を紹介します。

▼オルタネイトレッグレイズのやり方

①チューブを両方の足首にはめ、仰向けに寝る
②両足を軽く浮かせた状態にする
③左右の足を別々に上下に動かす

回数は10〜15回ほどが目安です。

▼オルタネイトレッグレイズのコツ&注意点

・両腕は身体の横に置いて身体を支えます
・腰を床に押し付けるようにし、腰を反らさないように気をつけてください
・両足は常に浮かせた状態にしましょう
・片足を上げたら動作を一瞬止めるようにし、腹筋に力を込めながら交互にリズミカルに行っていきます

オルタネイトレッグレイズのチューブトレーニングを行う場合はバンドタイプのゴムチューブがおすすめです。腰を痛めないようにマットなどを敷いてトレーニングを行いましょう。

腸腰筋の筋トレメニュー⑤ツイストクランチ

ツイストクランチはクランチに斜めの動きを加える筋トレです。腹直筋に加え、脇腹にある腹斜筋も鍛えていくことができ、さらに股関節も動かすことで腸腰筋にも刺激を入れられます。腹部の下部・上部・横を全体的に鍛えていくことが可能です。

▼ツイストクランチのやり方

①仰向けになり、上背部と脚を浮かせる
②手を頭の後ろに組み、対角の肘と膝を付ける
③元の姿勢に戻す

負荷を変えることができない自重トレーニングですので、正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。

▼ツイストクランチのコツ&注意点

・お腹を膨らませる方向に力を出した状態をキープします
・収縮時に自然にフッと息を吐くようにしましょう
・背中がペッタリと地面についている状態だと腹筋に効きません

立って行うツイストクランチもあります。立って行う場合は自重トレーニングではなくループバンドを用いた腿上げエクササイズとし、腸腰筋を刺激して姿勢改善などを狙うとよいでしょう。

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対角の腕と脚を近づける動きができるため、両方を同時に使うものよりランニング動作などへの特異性・類似性は少し高いです。左右でテンポよく行うことができますので、通常のクランチの発展形として取り入れていきましょう。

(ツイストクランンチのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

腸腰筋の筋トレメニュー⑥バイシクルクランチ

バイシクルクランチは、ツイストクランチと同じくクランチに斜めの運動が加わる筋トレです。ツイストクランチとは違い、自転車を漕ぐように脚を交互に動かしていきます。腹筋群である腹直筋や腹斜筋と、深腹筋とも呼ばれる腸腰筋を鍛えることができます。

▼バイシクルクランチのやり方

①仰向けになり、上背部と脚を軽く浮かせる
②手を頭の後ろに組み、対角の肘と膝を付ける
③自転車を漕ぐように左右交互に行う

負荷を変えることができない自重トレーニングですので、正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度が適しています。

▼バイシクルクランチのコツ&注意点

・お腹を膨らませる方向に力を出した状態をキープします
・収縮時に自然にフッと息を吐くようにしましょう
・腰が反ってしまっている、または背中がペッタリと地面についている状態だと腹筋に効きません

腰が反ってしまっている、または背中が上まで地面についてしまっていると腸腰筋ばかりに効いてしまいます。骨盤を後ろに傾かせるようにし、上背部・肩甲骨を浮かせてトレーニングを行うことで、腹直筋と腸腰筋をバランス良く鍛えていくことができます。

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腹部は血流が良く、回復も早いため毎日トレーニングしてもいいという説が出回っています。これは間違いです。筋トレして回復するためには他の部位と同様だいたい48〜72時間が必要です。

かなりトレーニングに慣れてきた上級者の場合には毎日行ってもよい可能性は出てきますが、多くの人にとっては「毎日行う」は間違った選択です。

(バイシクルクランチのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

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腸腰筋の筋トレメニュー⑦フロントランジ

フロントランジは、自重で下半身を全体的に鍛える筋トレです。レッグランジまたはフォワードランジとも呼ばれます。前に片脚を出して戻すといった動作を行い、太もものハムストリングス・大腿四頭筋、お尻の大臀筋のほか、腸腰筋も鍛えることが可能です。脚のストレングスと機能性を同時に強化していく優れた種目です。

▼フロントランジのやり方

①真っ直ぐに立つ
②片脚を前に出して沈み込む
③出した脚を戻す

はじめのうちは15〜20回くらいできるような軽い負荷にし、正しいフォームをキープできる範囲内で行ってください。左右交互に行わず、片側ずつ連続で行うのがおすすめです。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セットほどが目安です。

▼フロントランジのコツ&注意点

・沈み込むときは両脚の膝がだいたい90度になるくらいまで下げます
・つま先よりも膝が前に出てしまうと膝の痛みの原因にもなるため注意してください
・上半身は前傾させず、まっすぐ立てた状態をキープします
・腰を反らせたり曲げたりしないように気をつけましょう

太ももやお尻の筋肉、そして腸腰筋にしっかりと効かせるために股関節を適切に使うことが重要です。上級者向けのフロントランジのバリエーションとして、ツイスト動作を加えたトレーニング、ダンベルやバーベルなどを使ったトレーニングもあります。より腸腰筋に負荷をかけたい方は試してみてください。

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以下の点を意識すると効果的にランジを行えるでしょう。

①両足にバランスよく体重を乗せる
②身体を前傾させない
③腰を反らせたり曲げたりしない
④膝をつま先より前に出したり内側に入れたりしない
⑤目線を真っすぐにする
⑥骨盤を傾けない

(フロントランジのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

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腸腰筋の筋トレメニュー⑧スクワット

スクワットはお尻や太ももなどの筋肉が鍛えられる筋トレです。股関節をしっかりと使うことで腸腰筋も働きます。バーベルを使ったトレーニングも可能ですが、筋トレ初心者の方は自重トレーニングから始めるようにしましょう。

バーベルを担ぐ場合はハイバースタイルで行うと上体が立ったまま動作しやすく、膝の曲げ伸ばし動作が大きくなるため大腿四頭筋に効かせられます。ローバースタイルでは上体がより前傾した動作になり、ハムストリングスへの刺激が大きくなります。

▼スクワットのやり方

①重心を中央に置いて立つ
②股関節を使ってしゃがむ
③元の姿勢に戻る

負荷を変えることができない自重トレーニングですので、正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。ハムストリングス初心者は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度行いましょう。

▼スクワットのコツ&注意点

・重心を足の真ん中(親指の付け根・小指の付け根・カカトの三角形の真ん中)同士を結んだ中点に置きます
・背中の曲がりではなくしっかりと股関節を使ってしゃがみ、腰が曲がらないようにしましょう
・つま先と膝の位置(向き)を一致させるようにしてください

上記の3点は、あらゆるスクワット動作において最も重要なことです。スクワットには様々なスタイルがあり、しゃがむ深さによりハーフスクワット、フルスクワット、フルボトムスクワットなどがあります。また、足幅を広げて行うスクワット、片足で行うスクワット、ダンベルを使ったスクワット、台や椅子を使ったスクワットなどもあります。

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フルスクワットとは膝のお皿の高さよりも股関節の大転子(硬い骨)が下に来る深さのスクワットのことで、ハーフスクワットは膝角度が90度になるスクワットです。お尻が踵につくまで行う場合はフルボトムスクワットと呼ばれます。

(スクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

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腸腰筋の筋トレメニュー⑨ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットは、後ろに下げた脚を台などに乗せて行う筋トレです。広い可動域を取ることができますが、通常のスクワットよりも不安定な状態になります。前足に置いた側の大腿四頭筋や大殿筋、後ろ足に置いた側の腸腰筋などが鍛えられます。

▼ブルガリアンスクワットのやり方

①立った状態で片脚を後ろの台に乗せる
②前脚の膝を曲げ、上体を垂直に保ったまま下げる
③元の状態に戻す

負荷を変えることができない自重トレーニングですので、正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。

▼ブルガリアンスクワットのコツ&注意点

・しゃがみ切ったときに、地面に対して前足のふくらはぎが垂直か少し前に倒れるくらいの位置に、もう片方の脚を置きます
・膝を曲げるときは、膝をつま先よりも内側に傾けないように気をつけてください
・前に体重を掛けていくのではなく、両足にバランスよく重さを乗せ、腰を曲げずに垂直に上下運動を行いましょう

初心者の方は、初めは壁などに手を付いて、正しいフォームを保てるやり方で行ってください。慣れてくるにしたがってダンベルを持つなどして腸腰筋への負荷を増やしていきましょう。

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ブルガリアンスクワットはアスリートだけではなく、美しい姿勢を保ちたい方や最近体力が落ちてきたかなという方にもおすすめです。

大腿四頭筋や大臀筋などの大きな筋肉を動員できるため、一時的にテストステロンなどのホルモン分泌を促す作用もあります。

(ブルガリアンスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

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腸腰筋の筋トレメニュー⑩ニートゥチェスト

ニートゥチェストは膝を胸に近づけていく動作を繰り返すトレーニングです。腸腰筋や腹直筋の下部を効果的に鍛えることができ、下腹部を引き締めたい人におすすめです。

▼ニートゥチェストのやり方

①足を伸ばして長座の体勢で座る
②膝を胸にむかって引き寄せる
③足を戻す

ニートゥチェストは自重種目になるので、15回程度で限界がくるように負荷を調節するのがおすすめ。効果的に引き締めたいのであれば1セット20回ほどを目標にしてみましょう。最適なセット数についてはトレーニングのステータスによって変化させてください。具体的には初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安にすると良いでしょう。

▼ニートゥチェストのコツ&注意点

・顎が上がっていると腸腰筋のみに聞いてしまうので顎を引いて腹直筋の下部も鍛えるようにする
・お尻の上側の面で座り腰を丸めた姿勢にならずに座骨を支点にして座るようにする

動作中に腰が痛いと感じる人は、座り方の問題以外に床の素材が関係することもあります。その場合はヨガマットなどを使って直接床の上で行わないようにしましょう。

(ニートゥチェストのやり方については以下の記事も参考してみてください)

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腸腰筋の筋トレメニュー⑪V字腹筋

V字腹筋はクランチ・シットアップなどの腹筋トレーニングに足を上げ腕を伸ばす要素を加えたトレーニングです。通常の腹筋よりもハードなため初心者ではなかなかできないこともあります。腸腰筋・腹直筋に効果的です。

▼V字腹筋のやり方

①仰向けに寝転び足を軽く持ち上げ、両腕は万歳するように頭の上に伸ばす
②V字の形になるように手と足を近づける
③両手足を戻す

V字腹筋は自重トレーニングになるため、正しいフォームで8~12回程度を目安に行いましょう。ただし難易度の高いトレーニングのため初心者ではなかなかできな人もいます。正しいフォームで行うことを意識してまずは1回1回を丁寧に行いましょう。

▼V字腹筋のコツ&注意点

・背骨を丸めるように意識する
・腰をそらさないようにする

意識しにくい方は腰の下に手をいれてみて手をつぶすような感覚で腰を丸めてみましょう。背骨を丸めずにトレーニングし腸腰筋だけを鍛える方法もありますが、腹直筋と合わせてバランスよく鍛えるのがおすすめ。

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腸腰筋(股関節)が硬いと起きるデメリット

上記で述べたとおり、腸腰筋は股関節の屈曲や体幹の安定に関わっています。腸腰筋が硬く縮こまってしまうと、股関節の動きが鈍くなり足が上げづらくなってしまいます。また、骨盤が前傾した状態になったり、腰椎の前弯が強くなって反り腰になったりして、姿勢が悪くなってしまうのです。

腸腰筋が弱まり足が上げづらくなれば転倒のリスクが上昇するため、筋トレやスポーツ時だけでなく日常生活でも危険です。体幹が不安定で姿勢が悪ければ体のラインがくずれますし、腰痛になってしまう恐れもあります。高齢者や長時間座ったままの姿勢で作業することの多い方は、腸腰筋が硬くなっている場合が多いので注意が必要です。

腸腰筋のストレッチメニュー

ここからは腸腰筋に効くストレッチを紹介します。腸腰筋を伸ばして緩めることで、股関節の屈曲動作がしやすくなり、体幹の安定もはかることができます。トレーニングやスポーツのパフォーマンスを上げるためにも、腸腰筋をしっかりとストレッチしましょう。

腸腰筋の動きを良くするストレッチ

腸腰筋の動きを良くするためにおすすめのストレッチです。股関節の屈曲と前傾の作用がある腸腰筋をストレッチする(伸ばす)ためには、作用と反対の動作をする必要があり、股関節を前傾させることなく伸展させることが必要です。

このストレッチでは骨盤を前傾させることなく、腸腰筋をしっかりと伸ばして緩めることができます。筋トレのパフォーマンスを向上させるためにも腸腰筋をほぐして動かしやすくしましょう。

▼腸腰筋の動きを良くするストレッチのやり方

①直立する
②片脚を後ろに少し下げ、膝を曲げて身体を下げる
③骨盤を後ろに倒す

その状態を左右それぞれ20秒ほど保ってください。2〜3セットがおすすめです。

▼腸腰筋の動きを良くするストレッチのコツ&注意点

・身体を下げるときは、膝の角度が90度くらいになるようにし、肩から後ろ側の膝までが真っ直ぐになるようにします
・骨盤を後ろに倒すときは、お尻とお腹の筋肉に力を込めるようにしましょう

腸腰筋を狙ってストレッチするために正しいフォームで行うことが大切です。バランスが取りにくい場合は壁などに手を付いて行ってください。骨盤を後傾・伸展させるストレッチでしっかり腸腰筋をほぐしたら、骨盤を屈曲させて腸腰筋を働かせるトレーニングで強化していきましょう。

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福田翔馬パーソナルトレーナー

骨盤の後傾が難しい方は、写真のように手を当てて手で誘導してみてください。多少やりやすくなります。ただし、重心はしっかり前に残したまま、後傾を意識してください。

寝ながら行う腸腰筋ストレッチ

寝ながら行える腸腰筋ストレッチです。仰向けに寝た状態で気軽に行うことができ、骨盤のポジションを改善する効果が期待できます。体幹を安定させるためにも腸腰筋をしっかり伸ばしていきましょう。

▼寝ながら行う腸腰筋ストレッチのやり方

①仰向けになる
②足の裏同士を合わせてから、片方の膝を立てる
③膝を立てたほうのお尻を持ち上げる

お尻を持ち上げた状態を10秒ほど保ちます。左右を同じように行ってください。

▼寝ながら行う腸腰筋ストレッチのコツ&注意点

・足の裏同士を合わせるときは、膝を曲げて股を広げ、脚の外側を床につけるようにします
・身体が痛い方は無理に行わないように注意してください

仰向けになって行いますので、腰などを痛めないようにマットなどを敷いて腸腰筋をストレッチしていきましょう。

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福田翔馬パーソナルトレーナー

重要なことは腰ではなく、お尻をしっかり持ち上げることです。お尻を上げることで股関節が伸展し、腸腰筋がストレッチされます。

テニスボールを使った腸腰筋ストレッチ

テニスボールを使って腸腰筋をストレッチします。テニスボールは程よい硬さと形状で様々なストレッチに活用できます。腰や関節が痛い方は直接痛い部分にテニスボールを当ててストレッチを行わないように気をつけてください。

▼テニスボールを使って行う腸腰筋ストレッチ

①仰向けに寝て、上体は肘を付いて起こす
②太もも前の付け根の少し上あたりにテニスボールを当てる
③テニスボールを当てたほうの脚は伸ばし、もう片方の脚は膝を曲げて外側に開く
④ゆっくりと身体を上に移動させる
⑤筋肉が硬くなっている箇所で体重をかける

左右それぞれ1分30秒〜2分ほど行いましょう。

▼テニスボールを使って行う腸腰筋ストレッチのコツ&注意点

・動作を行うときは腰を反らさないようにしましょう
・身体を上に移動させるときは、身体にテニスボールをしっかりと当てたまま動かしていきます
・体重をかけるときは、深く息を吸って吐きながらゆっくりとテニスボールに圧をかけます
・肘や脚で体重を支えないようにしましょう

腸腰筋をストレッチして伸ばすことで脚の動きが良くなります。今まであまり使われていなかった腸腰筋がしっかりと働くようになることで、引き締め効果や姿勢の改善効果が期待できます。

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このストレッチは腸腰筋と一緒に、臓器にまで刺激が入ります。やりすぎると臓器に悪影響となり、下痢の原因になったりするためやりすぎに注意してください。

腸腰筋の鍛え方をマスターして筋トレ効果UP

腸腰筋は上肢と下肢をつなぐ筋肉で、脚を上げたり体幹を安定させたりする働きがあります。衰えることで脚が上げづらくなる、姿勢が悪くなるといったことが起こり、転倒や腰痛のリスクも。しかし鍛えることによってこれらも改善が期待できます。ジムに行かなくても自宅でできるメニューや高齢者でも比較的簡単にできるメニューを紹介しましたのでぜひ参考にしてみてください。