目次
大腿二頭筋の構造・作用
▼大腿二頭筋の起始停止
起始:長頭・坐骨結節/短頭・大腿骨中部後面
停止:腓骨頭と脛骨外側顆
大腿二頭筋は、下半身で最も筋肉量の多い太ももの後ろ側にあたる部分で、半腱様筋、半膜様筋とともにハムストリングスを形成しています。大腿二頭筋は、短頭・長頭の2本から形成されており、長頭は股関節と膝関節に影響をおよぼします。
▼役割・作用
・膝の屈曲・伸展
・股関節の伸展・屈曲
大腿二頭筋は、膝・股関節の伸展・屈曲に作用し、「走る」「ジャンプ」などの動作を担っています。陸上選手、特にマラソンランナーは大腿二頭筋が非常に発達しています。伸展・屈曲だけでなく回旋にも少なからず影響しており、半腱様筋・半模様筋のサポート役でもあります。
大腿二頭筋を鍛える・柔軟にするメリット
大腿二頭筋を鍛えたり、柔軟することでさまざまなメリットがありますが、大きくわけて以下の4つの効果が期待できます。
・下半身や太ももが強化される
・怪我や故障を防止する
・パフォーマンスの向上
・基礎代謝の向上
大腿二頭筋は、膝関節と股関節の動きに大きな役割を持ちます。よってこの筋肉を鍛えることで下半身の強化につながり、ジャンプ力の向上などスポーツにおいてのパフォーマンスの向上が期待されます。下半身の安定は、パフォーマンスの向上だけでなく、怪我や故障の防止にも効果が期待できます。
さらに、大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝が向上するのもメリットのひとつ。基礎代謝が高まることで痩せやすい体質になりダイエット効果も期待できます。
大腿二頭筋のトレーニングメニュー
それでは大腿二頭筋のトレーニングメニューを紹介していきます。器具を使う筋トレ方法や自重式のトレーニング法についてもみていきます。
大腿二頭筋のトレーニングメニュー①シーテッドレッグカール
レッグカールは、膝を起点にして脚を曲げてゆき、大腿二頭筋(ハムストリング)を鍛える筋トレ種目です。レッグカールは動作を行う器具の種類によってトレーニング方法が変わってきます。まずは、座った姿勢でハムストリングを鍛えられるシーテッドレッグカールから紹介していきます。
▼シーテッドレッグカールのやり方
①マシンに着座する
②膝を固定してゆっくりと脚を曲げる
③ストレッチポジションで2秒間、動作を静止する
④元の姿勢にゆっくり戻す
回数と重量の目安は、筋力アップが目的ならば1~6回、筋肥大が目的ならば6~12回、筋持久力アップのためならば15回~で限界が来る重量を探しましょう。初心者の方は週1回・3セット。上級者は週2回6セット程度がオススメになります。
また、筋トレ全般にいえますが、トレーニングステータスが上昇するにしたがって1部位当たりの頻度やセット数は増加していきます。各自の最適な重量・回数・セット数をみつけましょう。
▼シーテッドレッグカールのコツ&注意点
・着座の際のシートを調整は、動作の軸とマシンの軸が一致するように
・動作の際は、少し胸を丸めたような状態で行いましょう
・ストレッチポジションになった時に、腰の下の面で座ってしまわないように注意しましょう
着座の際、膝とマシンの軸が一致していないと正しいフォームにならず、膝の故障を起こしやすくなります。また、動作の際に少し胸を丸めると、よりハムストリングスの収縮感が分かりやすくなります。さらに、動作全体において、お尻の座骨の硬い骨の部分でしっかりと座るようにすることが重要です。
ずーみー(泉風雅)
シーテッドレッグカールでは特にハムストリングの内側、つまり半腱様筋と半膜様筋への刺激が大きいと言われています。これはつま先をまっすぐと揃えた場合の話です。
少しハの字型に開いてあげると外側のハムストリングス、大腿二頭筋の長頭・短頭にもしっかりと刺激を入れることができます。
(レッグカールのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
レッグカールやり方!マシン・自宅(自重)別のコツ!重量・回数などもプロが解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大腿二頭筋のトレーニングメニュー②ライイング(プローン)レッグカール
多くのジムでレッグカール用に取り入れられているマシンが、このライイング(プローン)レッグカール用のマシンです。レッグカールの筋トレ種目としては、ハムストリングスの外側、および大腿四頭筋の長頭と短頭に刺激が入りやすい種目です。
ライイング(プローン)レッグカールは、シーテッドレッグカールよりも呼吸に気をつけたい種目になります。それは動作がうつぶせになった状態で行うため、ストレッチポジションになるとどうしても息を止めてしまいやすくなるからです。シーテッドレッグカール同様、正しいフォームの習得を目指しましょう。
▼ライイング(プローン)レッグカールのやり方
①マシンのシートにうつぶせの姿勢となる
②膝を少しパットから外に出す
③ゆっくりと膝から下を上にあげる
④ストレッチポジションで2秒間、動作を静止する
④元の姿勢にゆっくり戻す
回数と重量の目安は、こちらもトレーニングの目的にあわせて限界が来る重量を探しましょう。初心者の方は週1回・3セット。上級者は週2回6セット程度がオススメになります。
▼ライイング(プローン)レッグカールのコツ&注意点
・膝をパッドから少し出し、動作軸よりもほんの少しだけ下側に膝をセットすること
・足幅を狭くしてつま先をそろえた形、つまり少し内またのような形にすること
・骨盤が後に傾かないように注意しながら行うことが重要です
少し内またの形で脚をセットするのは、ハムストリングスの内側にも負荷をしっかりとかけることができるからです。また、姿勢がずれないようにするために、動作全体において、両手でマシンの固定バーをしっかり握りましょう。レッグカール全般にいえることですが、トップポジションでパーシャルレンジ(稼働域が狭い)動作を行っている方が多いことです。
同じフォームで重量を伸ばしてさえいれば筋肉は確かに発達していきますが、ハムストリングスはスクワットやデッドリフト動作の時に柔軟性が求められます。またハムストリングスは、伸ばしたポジションで力を発揮することが求められる筋肉であることを考えると、明確な狙いがない場合は可動域はしっかりと取るほうが長い目で見るといい結果を生みます。
ずーみー(泉風雅)
プローンレッグカールは、ハムストリングスの外側と大腿四頭筋の長頭と短頭に刺激が入りやすい筋トレ種目です。また、シーテッドに比べてチーティングを使いやすい筋トレです。その時は、身体をシーソーのように使うとうまく行きます。
大腿二頭筋のトレーニングメニュー③スタンディング自重レッグカール
スタンディング自重カールは、ジムなどに行かずに自宅で下半身をトレーニングできる種目です。自分の体重を利用して行う筋トレであり大きな負荷がかからないため、筋肉を発達させるには不十分です。しかし、下半身の強化や引き締めは期待できる筋トレ法といえます。
▼スタンディング自重カールのやり方
①脚を肩幅程度に開いて立ちます。片方の手は支えになるものを握ります
②太ももを動かさないようにして、膝を起点にして脚をお尻の方にあげます
③ストレッチポジションでハムストリングに負荷がかかる位置で静止させます
④ゆっくりと反動を使わずに脚をおろします
スタンディン自重レッグカールの最適な回数とセット数は、初心者の方は10回を3セット。上級者の方は15回を6セットを目安にして行いましょう。自重種目は正しいフォームで自分の限界の回数をを基本とします。無理をしすぎると故障の原因にもなるので注意して行いましょう。
▼スタンディング自重カールのコツ&注意点
・動作全体で反動を使わないようにしましょう
・動作のスピードは規則正しく、ゆっくりと行ってください
自重式のレッグカールは、自宅で手軽に、器具なしで行えるので時間の有効活用に役立ちます。スタンディング自重カールの以外の方法(寝ながら自重カールなど)と組み合わせて、筋肉のかかる負荷の部位を変化をつけてトレーニングしましょう。
ずーみー(泉風雅)
自重式レッグカールは、、ハムストリングスの収縮感を掴むのには良いですが筋肉を育てるには不十分です。筋肉の肥大を狙いたいならば、チューブを利用するなどして行いましょう。
大腿二頭筋のトレーニングメニュー④レッグランジ
レッグランジは、片脚を前に出しては戻す種目です。下半身を機能的かつ全体的に鍛えたいという人にオススメの種目です。レッグランジはバリエーション豊かな方法のある筋トレ種目ですが今回は、両手に何も持たずに動作を行う方法を紹介していきます。
▼レッグランジ(フロント)のやり方
①両脚を肩幅程度に広げて直立姿勢をとります
②片方の脚を前に踏み込んで、しっかり腰を落として沈み込みます
③踏み込んだ脚をしっかり伸ばしたら、その脚を浮かせて元の姿勢に戻ります
レッグランジの目安となる回数・重量・セット数は、基本的に筋力アップのためには1~6回。筋肥大のためには6~12回。筋持久力アップのためには15回~で限界が来る重量を扱います。しかし筋肥大に関しては、限界まで行えば軽い重量の高回数でも同等の効果を得ることができます。自重種目は正しいフォームで行える限界の回数を行うようにしましょう。
▼レッグランジのコツと注意点
・脚を踏み込んだときの両足の膝は、90度くらいが目安です
・上半身は前傾させないように。まっすぐ立てた状態をキープします
・動作中、両足にバランスよく体重が乗るように意識します
・腰が反ったり、曲がったりしないように注意します
・脚を踏み込んだ時、膝がつま先の向きより内側に入ったり外側に出たりしないよう注意します
・動作中、目線は常に真っすぐになるよう意識します
・動作中、骨盤が傾かないように注意する
また、レッグランジはダンベルを持って行ったり、バーベルを担いで行う方法もあります。それぞれのトレーニング法にはハムストリングスに違った効果があります。他のバリエーションも組み合わせて総合的な下半身のトレーニングを行いましょう。
ずーみー(泉風雅)
膝が前に出てしまうフォームでは、前脚の大腿四頭筋にばかり負荷がかかり膝の痛みの原因にもなってしまいます。しっかりと膝は両方90°くらいにして股関節伸展筋を使うようにしましょう。
また、腰が後ろに反ったり曲がってしまったりするのは、重心を降ろす位置が後ろすぎたり前すぎたりすることが原因です。上半身・胸のあたりから垂直に重心の軸を通すような意識を持つとよいでしょう。
(レッグランジのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
レッグランジのやり方!太もも・お尻の引き締めに!初心者〜上級者向けのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑤ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトは、ダンベルを両手に持ってデッドリフトを行う筋トレ法です。一般的なバーベルを使う方法よりも可動域を広くとることができるので、大臀筋やハムストリングスへのストレッチ負荷を高めることができます。
よって、下半身の強化や女性がきれいな太ももを作りあげるのにおすすめの筋トレ法となります。それではダンベルデッドリフトの正しい行い方を解説していきます。
▼ダンベルデッドリフトのやり方
①ダンベルをハの字型に配置して、ダンベルのグリップ部に足を入れるような形にする
②両ダンベルの幅は腕を自然にぶら下げた幅と同じにする
③お尻から頭が一直線になるように(背筋を伸ばす)して、上体をおろす
④ゆっくりと元の姿勢に戻す
ダンベルデッドリフトの回数・重量・セット数の目安ですが、基本的に筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回~で限界がくる重量を探しましょう。筋肥大に関しては限界まで行えば軽い重量の高回数でも同等の効果が得られます。セット数は、1部位当たり初心者の方は週1回・3セット。上級者は週2回6セット程度がおすすめです。
▼ダンベルデッドリフトのコツと注意点
・バーベルデッドリフトよりも可動域が広いので、腰が曲がらないように動作を行う
・重心が足の真ん中に来るように意識し、足裏全体で踏ん張りながらダンベルを挙げていく
・背中の曲げ伸ばし運動とならないよう体幹をしっかりと固め、股関節から頭は一直線に保つ
・ダンベルは身体を沿わせるようにして、動かしていく
ダンベルデッドリフトは、呼吸が肝心です。基本的には息を止めて動作したほうが腹圧を高められ、腰が曲がりにくいため動作の上では安全です。この場合は、ダンベルをおろしている間、または挙げきったときに息をするようにします。
しかし血圧が上がってしまうという問題もあるので、心血管系に不安がある方はこの呼吸法を控え、息を吐きながら挙げる、息を吸いながら降ろすということを意識して行いましょう。
ずーみー(泉風雅)
バーベルデッドリフトでも、台の上にのって行うことで可動範囲は広められますが、ダンベルデッドリフトよりも不安定な動作となります。ダンベルデッドリフトは、バーベルとは違った運動単位(筋肉)の使い方ができるバリエーションとして有効です。
(ダンベルデッドリフトのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルデッドリフトのやり方!重量など背中への効かせ方&腰痛を防ぐコツも!
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑥レッグプレス
レッグプレスは、大腿四頭筋もハムストリングスも大殿筋もふくらはぎも鍛えられる、下半身強化の万能の筋トレになります。また、ほとんどのジムでレッグプレスのマシンは設置していますので、初心者の方にとっても安心してトレーニングに励めるでしょう。
今回は、ハムストリングスに特化した、レッグプレスの行い方を解説します、
▼レッグプレスのやり方
①マシンに正しく着座する
②膝を伸ばしきらないようにして脚を伸ばす
③ゆっくりと元の姿勢に戻す
レッグプレスの回数、重量、セット数は、基本的に筋力アップのためには1~6回。筋肥大のためには6~12回。筋持久力アップのためには15回~で限界が来る重量を探ります。しかし筋肥大に関しては限界まで行えば、軽い重量の高回数でも同等の効果が得られます。
1部位当たりのセット数は、初心者の方は週1回・3セット。上級者は週2回6セット程度がおすすめです。なお、トレーニングステータスが上昇するにしたがって1部位当たりの頻度やセット数は、増加していくのが筋トレの特徴です。ご自身にとって最適な回数・重量・セット数を探ってください。
▼レッグプレスのコツ&注意点
・つま先の向きと膝の向きは動作を通してずっと同じ向き(実施者視点)にすること
・膝が内側に入ってしまう場合は、重量を減らして回数を増やすこと
・脚は伸ばし切らないで、伸び切る直前で止めること
・ボトム(膝を曲げている状態)で腰が丸まらないようにすること
・ハンドルを掴んで上半身を固定する。高重量になってきたらパワーグリップなどを使うこと
・レッグプレスでハムストリングスを鍛える場合は、つま先の位置を高くすること
大腿部外側のマッサージを行い、股関節を外に開く筋肉・外側に回す筋肉を強化するように意識しましょう。また、つま先の位置を高くすると股関節の動きが大きくなり、ハムストリングスや大殿筋に効きやすくなります。足幅は腰幅~肩幅くらいがベストポジションです。反対に広くしすぎると、内転筋のほうに効いてしまいます。
ずーみー(泉風雅)
「息こらえ」をすることで筋肉が力を出しやすくなるヴァルサルヴァ法という呼吸法があります。レッグレイズではこの呼吸法を使用するのもいいでしょう。ただし、血圧が上がりやすいというデメリットがあるため、心血管系リスクを抱えた方にはオススメできる方法ではありません。
心配な場合は医師に確認をするようにしましょう。
(レッグプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
レッグプレスの効果&やり方!平均重量、マシンの正しい使い方も!部位別にメニューを解説
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑦バックランジ
バックランジは、その場で行うランジのうちフォワードランジと違い、脚を後ろに引く種目で、下半身を全体的かつ機能的に刺激したいという人にオススメの種目です。バックランジはフォワードランジと比べて、前につんのめったりしてしまう危険性が低い種目です。
また、フォワードランジは前から押すために膝関節伸展の意識が強くなってしまいがちなのに比べて、バックランジは股関節の伸展動作に負荷がかかりやすく、大殿筋やハムストリングスを使う感覚が覚えやすいのが特徴になります。
▼バックランジのやり方
①まっすぐに直立姿勢をとる
②片脚を大きく後方に振り出す
③上体は地面に対して垂直を保ちます
④各脚の足関節・膝関節・股関節が1つの矢状面上に存在しているように動作する
⑤前側の脚の足関節底屈、膝関節と股関節の伸展を使って元のポジションに戻ります
⑥片脚ずつこれを繰り返します
バックランジの回数、重量、セット数は、基本的に筋力アップのためには1~6回。筋肥大のためには6~12回。筋持久力アップのためには15回~で限界が来る回数を探ります。また、バーベルやダンベルをもって行う場合は以上の回数で限界がくる重量を探りましょう。しかし筋肥大に関しては限界まで行えば、軽い重量の高回数でも同等の効果が得られます。
▼バックランジのコツ&注意点
・両足にバランスよく重さを乗せる
・身体が前傾しないようにする
・腰が反ったり曲がったりしないようにする
・膝がつま先の向きより内側に入ったり外側に出たりしないようにする
・目線は真っすぐにする
・骨盤は傾かないように
全動作を通して、正しいフォームで行うという意識をもって、トレーニングに励みましょう。トレーニングステータスが上昇するにしたがって1部位当たりの頻度やセット数は、増加していくのが筋トレの特徴です。ご自身にとって最適な回数・重量・セット数を探ってください。
ずーみー(泉風雅)
バックランジを行うときには「背中が曲がってしまう」「背中が反ってしまう」「膝が前方に出てしまう」「前脚側の膝が内側に入ってしまう」「後ろ足の足首がねじれてしまう」といった点に注意しましょう。
(バックランジのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
バックランジのやり方!楽に太もも・お尻痩せするコツ!筋トレ初心者&女性必見!
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑧フルスクワット
フルスクワットは、スクワット種目の中でも深い動作を行う種目で、可動域を大きくとれるため筋肥大に有効とされています。しかしフルスクワットを行うためにはある程度のハムストリングスのストレングスと柔軟性が必要であり、それが足りていない状態で行うと腰などを怪我してしまうリスクも潜んでいます。
フルスクワットの正しいフォームを習得してハムストリングスの筋肉強化に励みましょう。
▼フルスクワットのやり方
①バーベルを担ぐ
②ステップバックする
③重心をまっすぐおろしていく
④膝のお皿の高さよりも股関節の大転子(硬い骨)が下に来る深さまで腰をおろす
⑤ゆっくりと元の姿勢に戻る
フルスクワットにおける最適な回数、重量、セット数は、基本的に筋力アップのためには1~6回。筋肥大のためには6~12回。筋持久力アップのためには15回~で限界が来る重量を扱うことです。しかし筋肥大に関しては、限界まで行っていけば軽い重量の高回数でも、同等の効果が得られます。自重で行う場合は、正しいフォームで行える限界の回数を行うようにしましょう。
▼フルスクワットのコツ&注意点
・重心を足の真ん中を結んだ中点に置くこと
・しゃがむときに腰が曲がらないようにする(しっかりと股関節を使ってしゃがむ)こと
・つま先と膝の向きを一致させること
フルスクワットは正しいフォームで行わないと腰痛の原因を作ってしま可能性もあります。「腰を曲げない」「かかとを浮かせない」「膝を内側に入れない」、といった点をよく注意して動作を行ってください。
ずーみー(泉風雅)
「膝がつま先より前に出るのはダメだ!」という方がいます。しかし、フルスクワットの場合はきちんとお尻を引き前傾してハムストリングス・大殿筋にテンションがかかっているならあまり気にする必要はありません。
スクワットの見た目は胴体の長さや脚の長さにも影響されるもので、あまり「膝がつま先より出る/出ない」に関して気にすることはありません。
(フルスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
フルスクワットの効果&フォーム!膝に悪い?ハーフスクワットとの違いを比較して解説
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑨スミスマシンデッドリフト
スミスマシンデッドリフトは、スミスマシンを用いてデッドリフトを行う種目です。通常のデッドリフトだとバランスがとりにくい・バーの軌道が直線的にならない・ハムストリングスの柔軟性が足りずにデッドリフトで腰が曲がってしまう、などのフォーム改善の学習をしたいという人には、おすすめの種目です。
▼スミスマシンデッドリフトのやり方
①スミスマシンのセーフティを用いてバーをセットする
②腕をだらんと下げた状態の手幅で、バーベル握ります
③足幅は腰幅程度で開きすぎることがないようにします
④重心が足の真ん中に来るように意識し、足裏全体で踏ん張りながらゆっくり挙げる
⑤体幹をしっかりと固めたままゆっくりと戻します
スミスマシンデッドリフトの回数・重量・セット数は、基本的に筋力アップのためには1~6回。筋肥大のためには6~12回。筋持久力アップのためには15回~で限界が来る重量を扱いましょう。しかし筋肥大に関しては限界まで行えば軽い重量の高回数でも同等の効果が得られます。
セット数は、1部位当たり初心者の方は週1回・3セット。上級者は週2回6セット程度がおすすめです。また、トレーニングステータスが上昇するにしたがって1部位当たりの頻度やセット数を増加させていくようにしましょう。
▼スミスマシンデッドリフトのコツ&注意点
・重量が重くなっったら、パワーグリップなどのグリップツールなどを使いましょう
・全体を通して、しっかりとお腹に力を入れ、体幹を固めましょう
・バーは、股関節主動で膝もタイミングよく伸ばしつつ持ち上げましょう
・腰が曲がらないように注意しましょう
スミスマシンを利用することで、バーベルで行うデッドリフトよりも難易度をさげ、ある程度の重量を扱いつつも正しい動きを行いやすくすることができます。スミスマシンで正しいフォームで、ある程度の重量を持てるようになってから難易度を上げて、通常のデッドリフトに挑戦という形も良いかもしれません。
ずーみー(泉風雅)
スミスマシンデッドリフトのバリエーションには、スミスマシンスモウデッドリフトやスミスマシンルーマニアンデッドリフトなどもあります。また家で手軽に行えるワンレッグデッドリフトという種目もありますよ。
(スミスマシンデッドリフトのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
スミスマシンデッドリフトのやり方!MAX値が即UP?初心者も簡単なコツを解説
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑩スティッフレッグデッドリフト
スティッフレッグデッドリフトは通常のデッドリフトより集中的に太もも裏(ハムストリングス)とお尻の筋肉を鍛えることができます。
▼スティッフレッグデッドリフトのやり方
①足を腰幅程度にしてバーをあげる
②膝関節をなるべく動かさずに骨盤を前傾させバーを地面に向かっておろす
③バーが地面につく寸前かハムストリングスが十分ストレッチを感じるところで切替しもとに戻る
ウエイトを使う場合は、筋力アップを狙うなら1~6回、筋肥大が目的なら6~12回、筋持久力を上げたいなら15回以上で限界になる重量を選びましょう。自重で行う場合は正しいフォームで行える限界の回数を基本としましょう。
▼スティッフレッグデッドリフトのコツ&注意点
・腰が曲がったり、痛みを感じる場合は重量が重すぎるか正しい姿勢を保てない可動域で動作しています
・膝をなるべく曲げないで行う種目ですが完全に伸ばしきる必要はありません
・「お尻の穴を後方に向け続いて下を向ける」意識で動作を行う
効果を感じられない方は正しいフォームで行えているかを再チェックしましょう。フォームを改善しても腰に痛みがある場合は他の原因が考えられるので受診をおすすめします。
(スティッフレッグデッドリフトのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
スティッフレッグデッドリフトのやり方!太もも裏に効かせるコツをプロが解説
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑪ヒップリフト
ヒップリフトは、大殿筋や脊柱起立筋を鍛えることができるトレーニングです。お尻の筋肉や体幹を鍛えたい人、ヒップアップを狙いたい人におすすめです。
▼ヒップリフトのやり方
①床やマットに膝を立てた状態で仰向けになる
②背中上部を床やマットにつけたままお尻を真上にあげる
③ゆっくりとお尻をさげる
④②③の動作を繰り返す
ヒップリフトは自重トレーニングになりますので、正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。初心者の方であれば3セット×週1回、上級者の方であれば3セット×週2回程度に設定すると良いでしょう。トレーニングに慣れてステータスの上昇を実感できたら、セット数や頻度を上げていきます。
▼ヒップリフトのコツ&注意点
・通常は肩幅に足を開きますが、大殿筋上部や中殿筋を鍛えたい時は足幅を開きつま先を外側に向ける
・段殿筋下部を鍛えたい時は足幅を狭めてつま先をまっすぐにそろえて動作を行う
・足の位置が遠すぎたり近すぎたりしないように
比較的簡単なトレーニングなので初心者や女性にもおすすめですが、正しいフォームで行うことを意識して取り組むようにしましょう。
(ヒップリフトのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ヒップリフトの効果&やり方!短期間で美尻GET!腰を痛めないコツなどプロが徹底解説
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のトレーニングメニュー⑫ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、台に片足を乗せて行うスクワットです。大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋・内転筋を鍛えることができます。
▼ブルガリアンスクワットのやり方
①片足を台に乗せる
②胸を張りながら腰を落とす
自重で行う場合は、正しいフォームで行える限界の回数を行うのが基本です。ダンベルなどのウエイトを使う場合は筋力アップを狙うには1~6回、筋肥大のためなら6~12回がおすすめです。また、筋持久力アップの場合は、15回以上で限界となる重量に調整します。ただし筋肉を大きくしたい場合は、限界となる重量まで行えば、軽い重量の高回数をしたときと同じ効果を得ることができます。
▼ブルガリアンスクワットのコツ&注意点
・膝が内側に入らないようにする
・腰を下ろした時に腰が曲がると腸腰筋を使えないので腰を曲がらないようにすること
ブルガリアンスクワットは、お尻が筋肉痛になる場合があります。筋肉痛のまま無理に続けるのではなく筋肉を回復させるためにも休憩をとるようにしましょう。
(ブルガリアンスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ブルガリアンスクワットの効果&やり方!片足で行う最強の自重筋トレで下半身強化!
出典:Slope[スロープ]
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大腿二頭筋のストレッチメニュー
大腿二頭筋をストレッチを行う最大の狙いは怪我予防です。筋トレばかりを続けると柔軟性にかけた筋肉となってしまいます。柔軟性がないと肉離れや腰痛などの故障のリスクも高くなるのでしっかりとストレッチしバランスのとれた筋肉作りを目指しましょう。
(ストレッチの効果については以下の記事も参考にしてみてください)
ストレッチの効果&メニュー!簡単に体が柔らかくなる柔軟体操を部位別に紹介
出典:Slope[スロープ]
大腿二頭筋のストレッチ①
ジャックナイフストレッチは、立った状態で指先を床につけれるようにするためのストレッチです。ハムストリングスに刺激を与え、十分に伸ばす効果があります。
▼ジャックナイフストレッチのやり方
①椅子に座る
②体を丸めて胸と膝をつける
③足首を外側からつかむ
④お尻を真上に上げる
⑤手首を離さないようにしてなるだけ膝を伸ばす
⑥20秒間、静止する
⑦元に戻る
10回を目標にして行いましょう。
▼ジャックナイフストレッチのコツと注意点
・動作の静止中は息を止めない
・ストレッチ中の20秒間はできるだけ膝を伸ばす
ジャックナイフストレッチは、椅子に座りながら行えるので、初心者の方にとっても行いやすいストレッチでしょう。
福田翔馬パーソナルトレーナー
大腿二頭筋は、太ももの裏の外側にあります。そのため、このストレッチではつま先を外側に向けることで大腿二頭筋を、選択的に伸ばすことが可能です。
(ジャックナイフの効果&筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
腹筋の筋トレ『ジャックナイフ』の効果&やり方!ぽっこりお腹も改善のコツ&注意点を解説!
出典:Slope[スロープ]
大腿二頭筋のストレッチ②
固くなったハムストリングスを手軽にほぐすやり方を説明します。
▼ハムストリングス筋膜リリースのやり方
①片方の太もも部をケアポールの上にのせる。
②ポールにのせていないほうの足首をのせているほうの足首に組む。
③両手・両足をしっかり伸ばして臀部を浮かせる。
④肩を起点にして、ポールに当たっている太もも部分を転がすように上下させる。
左右の足を各10回づつ、計2セット行います。
▼ハムストリングス筋膜リリースのコツ&注意点
・肩を起点にして両肘をしっかり伸ばしましょう
・臀部が浮いていないと、ハムストリングスに正しく刺激がかかりません
・ポールはマットの上においてストレッチしましょう
筋膜リリースはストレッチポールやフォームローラー、マッサージガンなどで行うのがおすすめです。
福田翔馬パーソナルトレーナー
大腿二頭筋は骨盤から膝の裏まで走る、大きな筋肉です。そのため、太ももの裏全体を大きく動かして、特に足を外に向けて外側を転がすようにすると効果的に筋膜リリースできます。
(ハムストリングのストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
ハムストリングのストレッチメニュー!固い太もも裏を柔軟にするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
大腿二頭筋のストレッチ③
▼太もも後面ストレッチングのやり方
①片脚を曲げ、脚の裏をもう一方の脚につける
②軽く胸を張り、ゆっくり体を倒す
③足首かつま先をもつ
④10秒間ほどストレッチする
左右で各10回、行いましょう。
▼太もも後面ストレッチングのコツ&注意点
・マットの上で行う
・動作は常にゆっくりと行う
・ストレッチポジションでは、息を止めないようにする
・無理をせずに、自分のペースで行う
初心者の方にも行いやすいストレッチです。
福田翔馬パーソナルトレーナー
膝をしっかり伸ばして、骨盤を前傾させるとよく伸びます。さらに、膝のお皿を外側に向けることで、大腿二頭筋を選択的にストレッチすることが可能です。
大腿二頭筋のストレッチ・トレーニングをマスターしよう
大腿二頭筋は、走ったりジャンプしたり、スポーツ面でも日常生活面でも欠かせない筋肉です。しっかりと鍛えることで下半身の安定やパフォーマンスの向上などさまざまな効果が期待できます。自宅で簡単にできるトレーニングもありますのでぜひ挑戦してみてください。
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