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1日2回筋トレ『ダブルスプリット』が効率◯?メリット&デメリットを解説!

2020年09月02日

ダブルスプリットとは、1日2回トレーニングを行う事で脂肪燃焼と筋肉量増加を効率良く狙っていくトレーニング方法です。メリットとデメリットを合わせて紹介していきますので、体の引き締めやダイエットに挑戦している人は、トレーニングの選択肢として検討してみてください。

【監修】パーソナルトレーナー きらまい【吉良舞子】

REXER南青山でパーソナルトレーナーとして活動する傍ら、美容専用ソイプロテインの開発、おうちフィットネスアプリ出演等、多岐にわたり活動しております。NESTA PFT認定トレーナー / RYT200 / FRP認定ピラティスインストラクター / JYIA日本ヨガインストラクター協会認定講師 / Instagram

ダブルスプリットとは?

ダブルスプリットというトレーニングを知っていますか?トレーニングを1日の中で2回に分けて行う事で、筋肥大と脂肪燃焼を期待する事が出来ると言われています。アーノルド・シュワルツネッガーが取り組んだ事でボディビル界を中心に流行しました。

1日に2回行うことをダブルスプリット、3回行うことをトリプルスプリットと言います。ダブルセッショントレーニング、トワイスアデイトレーニング(ワークアウト)など呼び方はさまざまです。既に自然に取り入れて行なっている人もいるかもしれません。

今回はダブルスプリットをメリット、デメリット、やり方に分けて解説します。コツを押さえ、内容を目標に合わせて構成する事で自分なりのトレーニングプログラムを作成する事が出来ます。ぜひ自分に合ったやり方でアレンジし、挑戦してみてください。

ダブルスプリットのメリット

ダブルスプリットトレーニングは、多くの人のボディメイクに有効であることが知られています。ここではダブルスプリットによって得られる効果を紹介します。

筋肥大効果

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筋トレは筋肉の成長を促し、筋力を増強するホルモンを分泌させます。様々な種目と強度で十分なトレーニングを1日に2回行うことで、筋肉の成長に必要なホルモンを分泌させる事が出来ます。また2回のトレーニングで違う種目を行う事で遅筋線維・速筋線維に十分な刺激を与える事が、更なる効率の良い筋肥大へと繋がっていくのです。

(筋肥大については以下の記事も参考にしてみてください)

脂肪燃焼効果

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1日に2回トレーニングを行う事で、消費カロリーを増やす事が出来ます。ボディビル元日本チャンピオンの石井直方教授は体脂肪を減らす為に減量期にダブルスプリットを導入したそうです。また、代謝を促進する事でトレーニング中だけではなく安静時の消費カロリーも増加させるので、1日中脂肪が燃えやすい体を作る事が出来ます。

トレーニング頻度の増加

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毎日トレーニングの時間が確保できない忙しい人に大変おすすめです。例えば、全身を5分割で行い週に2日休む場合、1つの部位が7日おきになりますが、仕事の都合などで筋トレ時間を確保出来ない日があった場合には7日以上の間隔が空き、回復を通り越し筋肉トレの効果を得られないという事も。ダブルスプリットは頻度を補う事が出来るのです。

ダブルスプリットのデメリット

体力・精神的にハード

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通常のトレーニングよりも自分を追い込んで集中しやすい分、適切な回復が間に合わない場合にはトレーニング効果を得られないばかりかデメリットを生む可能性があります。急激なトレーニング量と強度の増加はパフォーマンス低下、倦怠感、慢性的な疲労などのオーバートレーニング症候群に繋がりやすく、実施期間やバランスを考慮して行う必要があります。

ケア不足が筋の成長を阻害

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筋トレの後は体内のテストステロンレベルが低下し始め、筋肉を分解するコルチゾールと呼ばれるホルモンの分泌が増加します。テストロテンの低下はトレーニングや運動の最大効果を得られにくくなり、代謝が落ちるということにも繋がります。ダブルスプリットを行う際には十分な栄養と休養をセットにしましょう。

同じ種目の繰り返しはNG

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ダブルスプリットにおける種目構成は重要です。同じトレーニング時間で高強度と低強度を混合しすぎるのは効率的な成長が期待出来ません。トレーニングを1日あたり2つの時間帯に分けたら、それぞれ異なる種目や部位を実施するようにしましょう。目的によっては筋トレだけではなく有酸素も組み合わせてみましょう。

ダブルスプリットを取り入れる際の1週間のスケジュール

低強度トレーニングと高強度トレーニングの混合しすぎは、効果を減少させてしまう事があります。1日あたり2回行うダブルスプリットトレーニングでは、内容を工夫して実施する事が大切です。ここで一週間のうち5日トレーニングを行なった場合のプログラムの例を紹介します。

①月曜日:胸

朝:筋力トレーニング、多関節種目

ベンチプレス…5回×4セット
インクラインベンチプレス…8回×4セット
ハンマー・ストレングスチェストプレス…10回×4セット

午後:脂肪燃焼、単関節種目

ダンベルフライ… 10回×3セット
ペックデックフライ…12回×3セット
ケーブルクロスオーバー…15回×3セット
ベンチプレス…20回×2セット

(詳しいやり方を知りたい方はこちら)

②火曜日:背中

朝:筋力トレーニング、多関節種目

バーベルローイング…5回×4セット
懸垂…10回×4セット
ワンアームマシンローイング…10回×4セット

午後:脂肪燃焼、単関節種目

ラットプルダウン…10回×3セット
ケーブルローイング…12回×3セット
ストレートアームプルダウン…15回×3セット
ワンアームダンベルローイング…20回×2セット

(詳しいやり方を知りたい方はこちら)

③水曜日:肩

朝:筋力トレーニング、多関節種目

ミリタリープレス…5回×4セット
シーテッドアーノルドプレス…8回×4セット
バックプレス…10回×4セット

午後:脂肪燃焼、単関節種目

ダンベルサイドレイズ…10回×3セット
ベントオーバーダンベルフライ…12回×3セット
バーベルシュラッグ…15回×3セット
フロントプレートレイズ…20回×2セット

(詳しいやり方を知りたい方はこちら)

④木曜日:下半身

朝:筋力トレーニング、多関節種目

スクワット…5回×3セット
スティフレッグドデッドリフト…8回×3セット
レッグプレス…15回×3セット
シーテッドカーフレイズ…15回×3セット

午後:脂肪燃焼、単関節種目

レッグエクステンション…10回×3セット
レッグカール…12回×3セット
スタンディングカーフレイズ…15回×3セット
スクワット…20回×2セット

(詳しいやり方を知りたい方はこちら)

⑤金曜日:腕

朝:筋力トレーニング、多関節種目

ナローベンチプレス…5回×3セット
チンアップ…8回×3セット
ライイングトライセプスエクステンション…10回×3セット
バーベルカール…10回×3セット

午後:脂肪燃焼、単関節種目

シーテッドトライセプスエクステンション…10回×3セット
コンセントレーションカール…10回×3セット
フレンチプレス…20回×2セット
シーテッドダンベルカール…20回×2セット

(詳しいやり方を知りたい方はこちら)

ダブルスプリットを行うコツ&注意点

ダブルスプリットのコツと注意点を紹介します。ポイントを押さえて正しく行なっていきましょう。

スタート時期はトレーニング開始から半年後が目安

1日2回行うダブルスプリットトレーニングは、負荷が強くなる為、筋トレ初心者にはおすすめできません。トレーニング開始から半年ほど経ち、運動に慣れてきた頃を目安に行なっていきましょう。また急激に負荷を強くしないよう気を付けましょう。

実施期間を決める

ダブルスプリットは一年中ではなく、特に追い込みたい時期に行う事がおすすめです。短期の場合は6週間、長期の場合は8週間ほどを目安に実施してください。ボディビルダーはコンテストまでの減量期だけやバルクアップ期間だけなどと決めて行います。繰り返し行いたい場合には、一回のダブルスプリット期間終了後、間隔を開けて行いましょう。

トレーニング時間の間隔を開ける

1日のトレーニングは4〜7時間の間隔を開けてください。適正な間隔を持つ事で体内に存在するテストステロンなどの成長に関わるホルモンが十分に回復し、最初のトレーニングで受けた刺激と効果を2番目のトレーニングに正しく引き継ぐ事が出来ます。

トレーニングの構成

トレーニング負荷を適切に調整する事が、筋分解を起こすカタボリックを防ぎ、効果的に体を成長させていくポイントです。例の全体イメージとしては朝に高強度、夜に低強度という組み合わせですが、片方を有酸素トレーニング、それぞれのトレーニングで別の部位を鍛えるというアレンジを加えても構いません。

食事のタイミング

朝の空腹時に最初のトレーニングを実行する事で糖質ではなく脂肪が燃焼しやすくなります。 カタボリックを防ぐために起床時にプロテインやゼリーなどを摂取することをおすすめします。後半のトレーニングのために、朝のトレーニングのあとはしっかりと栄養を補給し、食事による摂取カロリーと運動による消費カロリーのバランスをコントロールしましょう。

栄養と睡眠で適切なケアを

トレーニング後は栄養と睡眠をしっかり取り、トレーニングによってコルチゾールを減らして回復に努めましょう。筋肥大の場合は1日3500カロリー以下にならないようにすると効果的です。消費カロリーも大きいので、ダイエット目的でも食事を減らし過ぎないようにしてください。睡眠は少なくとも8時間取りましょう。可能な場合は、1時間の昼寝もおすすめです。

ダブルスプリットを行っている人の体験談

ダブルスプリットはプロのアスリートや、特別な人だけのものではありません。ここでは1日2回トレーニングを行なっている人たちの体験談を紹介します。

5日で5分割トレで効果あり



この方は、5日で5分割トレーニングをダブルスプリットで行っています。3日オン、1日オフ、1日オンのスケージュールでこなしており、週数回のトレーニングをしている時よりも調子がよくなったそうです。自分に合った方法を見つけるのも大切ですね。

スケジュール管理能力もアップ



この方は、1日に2回トレーニングというスケジュールを行うために、仕事を調整する能力が向上したとお話ししています。1日に2回もトレーニングの時間を確保するのは一見難しく感じますが、仕事を効率化することにも繋げられるようです。

短いトレーニングタイムで集中力アップ



この方は1日2回、短いトレーニング時間を作っているようです。時間を短く決めることで集中力してしっかり追い込むことが出来ます。脂肪燃焼や筋肥大の目的に合わせて、種目やテーマを絞って行うのがポイントです。

(ジムにあるケーブルマシンについては以下の記事も参考にしてみてください)

ダブルスプリットは忙しい方におすすめ

ダブルスプリットは、非常に忙しく中々トレーニング時間が取れない人にとって効果的な選択肢です。週に2回しかジムに行けない場合でも、1日に2回実施する事で週に4度のトレーニング回数を得る事になります。心身に負荷を与えすぎず生活にナチュラルに導入出来るよう、例えば有酸素運動を取り入れるなど自分に合ったアレンジで試してみてください。