半膜様筋の構造・作用
半膜様筋はハムストリングスと呼ばれる筋肉の一つです。ハムストリングスには他に大腿二頭筋(長頭・短頭)と半腱様筋があります。まずは、半膜様筋の構造や作用、役割について確認しましょう。
構造
半膜様筋は太ももの裏側にある筋肉です。ハムストリングスの内側にあるので、内側ハムストリングスとも呼ばれます。坐骨付近から始まり、膝のあたりまで広がっています。
作用・役割
半膜様筋は、股関節の伸展や内旋、膝関節の屈曲・内旋などの作用があります。脚を後ろに下げる、膝を曲げる、つま先を内側に向けるといった動作に関わっており、人間が歩いたり走ったりする際に働く大切な筋肉です。また、座った状態から立ち上がったり、体幹が曲がるのを防いだりといった役割もあります。
筋トレメニューからみたい方はこちら半膜様筋の筋トレ・ストレッチをするメリット
半膜様筋を含むハムストリングスが硬くなっていると、姿勢が悪くなり腰痛などが起こることがあります。ハムストリングスを鍛えたりストレッチしたりすることで、日常生活での動作の安定や腰痛の予防といった効果が期待できます。スポーツやトレーニング時のパフォーマンスを向上させていくことも可能です。
また、半膜様筋などのハムストリングスに加え、太ももの前側にある大腿四頭筋をバランスよく鍛えることで、骨盤の安定性が増します。下半身がしっかりすれば体幹のバランスも良くなり、さまざまな筋肉が動かしやすくなるでしょう。
さらに、半膜様筋を鍛えることは、下半身の見た目にも大きな影響を与えます。太ももは脂肪がつきやすく、血流が滞れば老廃物がたまってしまう部位です。そのため、半膜様筋のある太ももの裏側を鍛えたり、ストレッチしたりすることで、太ももを引き締める効果が期待できます。お尻を支える筋力もつくので、ヒップラインも美しくなるでしょう。
半膜様筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ
半膜様筋は、主に膝関節を曲げる動きがある筋トレで鍛えることができます。半膜様筋だけを狙って刺激するのは難しいので、大腿二頭筋や半腱様筋などにも効果のある種目で負荷をかけていきましょう。
半膜様筋のトレーニングメニュー①スティッフレッグデッドリフト
スティッフレッグデッドリフトは、膝の動きを抑えたデッドリフトです。ハムストリングス(半膜様筋や半腱様筋など)や大臀筋のストレングス、柔軟性を獲得したいという人におすすめの種目です。
▼スティッフレッグデッドリフトのやり方
①デッドリフトと同じフォームでバーベルを上げる
②バーベルをゆっくり下ろす
③地面につく寸前でバーベルを上げる
スティフレッグデッドリフトの最適な回数は、筋トレの目的によって変わります。筋力アップを狙うなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上が良いでしょう。重量は、その回数で限界がくるものに設定してください。
最適なセット数は、トレーニングのステータスに応じて決めましょう。初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。
▼スティッフレッグデッドリフトのコツ&注意点
・足幅は腰幅程度の狭めにし、膝をなるべく曲げずにバーベルを下ろしていきましょう
・バーの軌道は垂直上向きで、身体のそばを通ることが理想です
・お尻の穴を後ろに向けていき、下に向けるという意識で行いましょう
スティフレッグデッドリフトはバーベルで行うのが一般的ですが、バーベルの重量がきつくフォームが乱れてしまうという方や、家で行う方向けに、ダンベルやチューブで行う方法もあります。
ずーみー(泉風雅)
スティッフレッグデッドリフトは膝関節を動かさないことが基本ですが、完全に膝をピンピンに伸ばす必要はありません。膝を伸ばそうとしすぎるあまり、膝が逆側に反る反張膝のような形になってしまっては危険です。
(スティッフレッグデッドリフトのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
スティッフレッグデッドリフトのやり方!太もも裏に効かせるコツをプロが解説
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のトレーニングメニュー②シーテッドレッグカール
レッグカールは、マシンで負荷をかけた状態で脚を曲げることにより、半膜様筋や半腱様筋といった太ももの裏側の筋肉を鍛える種目です。まずは、座った状態で負荷をかけるシーテッドレッグカールを見ていきましょう。
▼シーテッドレッグカールのやり方
①専用のマシンに座る
②膝を曲げる
③膝を元の状態に戻す
シーテッドレッグカールの最適な回数及び重量は、スティフレッグデッドリフトと同じく筋トレの目的に応じて決めましょう。セット数も同様に、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行ってください。
▼シーテッドレッグカールのコツ&注意点
・シートを調整し、動作の軸とマシンの軸が一致するようにします
・座骨の部分でしっかりと座るようにすることが重要です
・お腹を膨らませるように腹部に力を入れ、骨盤を固定するようにしましょう
シーテッドレッグカールは、プローンレッグカールに比べてストレッチ範囲が大きくなります。またシーテッドレッグカールのほうがハムストリングスに力を入れやすいという方が多いです。
ずーみー(泉風雅)
つま先をまっすぐ揃えた状態でシーテッドレッグカールを行うと、特にハムストリングの内側、つまり半腱様筋と半膜様筋への刺激が大きくなると言われています。また、少しハの字型に開いてあげると外側のハムストリングスにもしっかりと刺激を入れることができます。
(レッグカールのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
レッグカールやり方!マシン・自宅(自重)別のコツ!重量・回数などもプロが解説
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のトレーニングメニュー③プローンレッグカール
プローンレッグカールはうつ伏せの状態で行うレッグカールです。ハムストリングスの外側に刺激が入りやすい筋トレですが、つま先をそろえて足の幅を狭くした形にすると、ハムストリングスの内側の筋肉である半腱様筋と半膜様筋にもしっかりと負荷をかけることができます。
▼プローンレッグカールのやり方
①マシンにうつ伏せになる
②膝を起点にして脚を持ち上げる
③膝下を下げて元の姿勢に戻す
プローンレッグカールの最適な回数、重量、セット数は、シーテッドレッグカールと同じです。筋トレの目的やトレーニングのステータスによって設定しましょう。オーバーワークになる危険もあるので、無理に重量を上げたり、頻度を増やしたりしないようにしてください。
▼プローンレッグカールのコツ&注意点
・動作軸よりも膝が少しだけ下になるようにセットしましょう
・骨盤が後ろに倒れないように意識しましょう
膝を曲げるときは、できる限り反動を使わないようにしましょう。戻すときも動作をゆっくり行って、ハムストリングスに負荷をかけることを意識します。
ずーみー(泉風雅)
レッグカールを行うときは、脚を上げる時に息を吸い、下ろすときに息を吐くようにしましょう。息を止めないようにするのがポイントです。
半膜様筋のトレーニングメニュー④フロントランジ
フロントランジでは前に片脚を出して戻すといった動作を行います。下半身を機能的かつ全体的に鍛えられる筋トレで、太ももの裏側のハムストリングス(半膜様筋や半腱様筋など)だけでなく、大腿四頭筋、大臀筋、腸腰筋なども鍛えることができる種目です。
▼フロントランジのやり方
①真っ直ぐに立つ
②脚を前に出して沈み込む
③出した足を戻す
自重で行うフロントランジの最適な回数は。正しいフォームをキープできる限界までです。片側ずつ、連続で行うのがおすすめです。きついと感じる場合は、壁に手をつくなどして負荷を軽くして行いましょう。最適なセット数は他のトレーニングと同じく、初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セットが良いでしょう。
▼フロントランジのコツ&注意点
・両脚の膝がだいたい90度になるくらいまで沈み込むようにします
・腰を反らせたり曲げたりしないように気をつけましょう
・つま先よりも膝が前に出てしまわないように気をつけてください
上級者向けの負荷を高めるバリエーションとして、ツイスト動作を加える方法や、ダンベルやバーベルなどを使った方法もあります。ダンベルランジについては下記で紹介しますので参考にしてください。
ずーみー(泉風雅)
すべてのランジ動作で共通するポイントは6つです。意識すると効果的にランジを行えるはずです。
①両足にバランスよく体重を乗せる
②身体を前傾させない
③腰を反らせたり曲げたりしない
④膝をつま先より前に出したり内側に入れたりしない
⑤目線を真っすぐにする
⑥骨盤を傾けない
(フロントランジのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
フロントランジの効果&やり方!短期間で下半身痩せ!太もも・お尻に効かせるコツを解説
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のトレーニングメニュー⑤ダンベルランジ
ダンベルランジは、ダンベルを持って片脚を前に出す動作を行う筋トレです。フロントランジよりも負荷を高めることができ、半膜様筋などの太ももの筋肉や大臀筋といった、下半身の筋肉を総合的に鍛えることができます。また、体幹の筋肉も刺激することが可能です。
▼ダンベルランジのやり方
①両手にダンベルを持って直立する
②片足を前に出して沈み込む
③出した足を戻す
ダンベルランジの最適な回数は、他のウエイトを使用するトレーニングと同じく、筋力アップのためなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上です。重量は、その回数で限界となるものを使用しましょう。セット数も同様に、初心者は週1回3セット、上級者の方は週2回6セットを目安にしてください。
▼ダンベルランジのコツ&注意点
・脚を戻すときは、前側に置いた脚の股関節をしっかりと使うようにしてください
・戻した脚はしっかりと浮かせ、地面につかないようにしましょう
両足を交互に行ってもよいのですが、交互に行うと片方が動いているときに片方が休んでしまいます。筋トレとしては、片方ずつ行って集中的に刺激を与える方法がおすすめです。
ずーみー(泉風雅)
片脚立脚期にバランスが取れない場合は中殿筋や梨状筋などが弱っている可能性が考えられます。転倒すると危険ですので、まずは重量を下げ、中臀筋や梨状筋などの強化も並行して行うようにしてください。
(ダンベルランジのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルランジの効果&やり方!腰に負荷をかけず、脚に効かせるコツを解説
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のトレーニングメニュー⑥ワイドスタンススクワット
ワイドスタンススクワットは足幅を広くとった状態でスクワット動作を行う筋トレです。特に大内転筋や長内転筋などの内転筋群を鍛えられます。またローバースタイルでバーベルを担ぐことにより、股関節伸展筋である大臀筋やハムストリングス(半膜様筋や半腱様筋など)も十分に鍛えることが可能です。
▼ワイドスタンススクワットのやり方
①脚を外側に大きく広げて立つ
②背筋を伸ばしたまましゃがむ
③元の状態に戻る
バーベルを使用するワイドスタンススクワットの最適な回数は、筋力アップが目的なら1〜6回、筋肥大が目的なら6〜12回、筋持久力向上が目的なら15回以上です。重量は、その回数で限界となる重量で行いましょう。セット数は、初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セットがおすすめです。
▼ワイドスタンススクワットのコツ&注意点
・肩幅より少し広めに脚を開いて立ち、つま先は30度くらい外を向かせます
・股関節を引き上体を倒しながらしゃがみましょう
・足の真ん中に重心を置いたまま垂直方向に動作することが重要です
・動作中は鏡を見ず、1.5mくらい先の地面を見るようにしましょう
ローバースタイルはハイバースタイルよりも低い位置でバーベルを担ぐやり方です。バーベルなしで行う場合は、手は後頭部に添えたり胸の前で組んだりして背中が一直線になるようにしましょう。
ずーみー(泉風雅)
膝が内側に入ってしまうという問題は、ひどくなると膝関節内側側副靭帯の損傷などにつながりかねません。
改善するためにフォームローラーを使ったマッサージや股関節を外転・外旋するエクササイズを実施するとよいでしょう。無理をせず、正しいフォームを保てる範囲で徐々に重量(負荷)を伸ばしていってください。
(ワイドスタンススクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ワイドスタンススクワットのやり方!O脚改善・脚痩せ効果抜群!自宅でも簡単!
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のトレーニングメニュー⑦ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは後ろに下げた脚を台などに載せてスクワット動作を行う筋トレです。前に置いた側の大腿四頭筋や大臀筋、後ろに置いた側の腸腰筋などが鍛えられます。
▼ブルガリアンスクワットのやり方
①立った状態で片脚を後ろの台に載せる
②前脚の膝を曲げて腰を下げる
③元の状態に戻す
自重のみで行うブルガリアンスクワットの最適な回数は、正しいフォームを維持したまま行える限界の回数です。ダンベルなどを持って負荷をかける場合は、他のウエイトトレーニングと同じく筋トレの目的によって回数や重量を変えてください。セット数は、いずれの場合も同じく、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。
▼ブルガリアンスクワットのコツ&注意点
・両足にバランスよく体重を乗せるようにし、腰は曲げないようにします
・なるべく上体は垂直に保ったまま動作しましょう
・膝を曲げるときは、膝がつま先よりも内側に傾けないように気をつけてください
通常のスクワットよりも不安定な状態となりますので、初心者の方は注意して動作を行ってください。筋トレ上級者向けの負荷を高めるバリエーションとして、軽くジャンプする、ダンベルを持って行う、足幅を広くするなどの方法があります。
ずーみー(泉風雅)
美しい姿勢を保ちたい方や最近体力が落ちてきたかなという方にもおすすめです。大腿四頭筋や大臀筋などの大きな筋肉を動員できるため、一時的にテストステロンなどのホルモン分泌を促す作用もあります。
(ブルガリアンスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ブルガリアンスクワットの効果&やり方!片足で行う最強の自重筋トレで下半身強化!
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のトレーニングメニュー⑧ハーフスクワット
ハーフスクワットは、膝が90度くらいのところで切り返すスクワットです。自重でも行えますが、バーベルで負荷をかける場合は、ローバースタイルで行うようにしましょう。ローバースタイルでは上体がより前傾した動作になり、半膜様筋を含むハムストリングスへの刺激が大きくなります。
▼ハーフスクワットのやり方
①バーベルを担いで立つ
②重心をまっすぐ下ろすようにしゃがむ
③真上から引っ張られているように身体を上げる
ハーフスクワットの最適な回数や重量、セット数は、ブルガリアンスクワットと同じです。自重で行う場合は正しいフォームが維持できる限界の回数を行いましょう。バーベルで負荷をかけるときは、筋トレの目的によって設定します。セット数は、トレーニングのステータスによって決めましょう。
▼ハーフスクワットのコツ&注意点
・手幅はある程度狭くして胸を張り、足の位置はかかとが肩幅程度にします
・重心は足の真ん中に置きます
・しっかりと股関節を使ってしゃがみ、腰が曲がらないようにしましょう
・つま先と膝の向きが一致するようにし、30度程度外を向くようにします
ハムストリングスが硬い、または弱いために正しいフォームが難しいという方は、腰が曲がってしまわない範囲でスクワットを行いつつ、ルーマニアンデッドリフトでハムストリングスを強化すると良いでしょう。
ずーみー(泉風雅)
フルスクワットは、膝のお皿の高さよりも股関節の大転子が下にくる深さのスクワットです。パラレルスクワットは膝のお皿と股関節の大転子が同じ高さにあるところまでしゃがみます。
(ハーフスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ハーフスクワットのやり方!ダイエット・リハビリに効果的!初心者・高齢者も簡単!
出典:Slope[スロープ]
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半膜様筋のストレッチメニュー
半膜様筋を含むハムストリングスは、酷使すると太ももの裏側や付け根に痛みが出ることがあります。また、太ももやふくらはぎは肉離れが生じやすい部位のため、予防のためにもストレッチなどのケアが必要です。ハムストリングスが硬いために少し足を上げただけで突っ張るといった方も、ストレッチでしっかりとほぐしていきましょう。
ここからは、半膜様筋に効果的なストレッチを紹介しますので参考にしてください。
半膜様筋のストレッチ①
まずは、半膜様筋と半腱様筋に効果的なストレッチを解説します。股関節をしっかりと動かし、太ももの裏側の内側にある筋肉をほぐしていきます。
▼半膜様筋と半腱様筋のストレッチのやり方
①膝立ちになる
②片方の脚を前に伸ばす
③両手を前につく
④つま先を立て、外側に向ける
⑤上体を前に倒す
左右それぞれ行ってください。
▼半膜様筋と半腱様筋のストレッチのコツと注意点
・脚は少し外側に向けて伸ばします
・状態を倒す際は顎を上向けにし、背中を反らすようにします
ストレッチを行う際は下にマットなどを敷き、膝や腰を痛めないように注意しながら行ってください。
福田翔馬パーソナルトレーナー
足を外に開きすぎると、内転筋のストレッチ要素が強くなります。半膜様筋も伸びますが、選択的にしっかり伸ばすためにはあまり足を開かないようにしましょう。
半膜様筋のストレッチ②
続いては、ハムストリングスの内側にある半膜様筋と半腱様筋に効果的なストレッチです。台を使って筋肉をストレッチしていきます。膝の痛みの改善も期待できます。
▼台を使ったハムストリングスストレッチのやり方
①直立の姿勢で台の上に片脚を載せる
②台に載せた脚のつま先を上に向ける
③脚を外向きに倒す
④上体を前に倒していく
その状態を20〜40秒間保ちます。
▼台を使ったハムストリングスストレッチのコツ&注意点
・台は低めのものを使用し、身体より斜め外側に置いてください
・台に載せた脚は膝をしっかりと伸ばしておきます
・太ももの裏側が伸びていると感じるまで上体を前に倒しましょう
片脚を上げた状態になるため、不安定な姿勢になります。転んでしまわないように気をつけてストレッチを行ってください。
福田翔馬パーソナルトレーナー
上体を倒していくときに、骨盤の前傾を意識してください。半膜様筋は骨盤の後ろについている筋肉なので、骨盤が前傾されることで効果的にストレッチできます。
半膜様筋のストレッチ③
太もも裏の肉離れを防ぐために効果的なストレッチを紹介します。疲労しやすいハムストリングスをほぐしてケアすることができます。座って行う方法、立って行う方法、仰向けになって行う方法がありますが、ここではより気軽に行える座って行う方法を紹介します。
▼肉離れ予防のためのハムストリングスストレッチのやり方
①両足を前に伸ばして座る
②片ほうの足裏をもう片方のももにつけるようにして曲げる
③上体を倒し、伸ばしたほうのつま先に手で触れる
その状態を30秒間保ちます。左右両方とも行ってください。
▼肉離れ予防のためのハムストリングスストレッチの効果&注意点
・背筋は伸ばした状態で行います
・伸ばしたほうの脚のつま先は上に向けておきます
身体が硬くてつま先に触れるのが難しい場合は無理をせず、身体を痛めない範囲で行うようにしてください。
福田翔馬パーソナルトレーナー
このストレッチは静的ストレッチに分類されるので、運動後に行うことで疲労回復し肉離れを予防できます。運動前に行う時は反動をつけて、動的に行うと効果的です。
半膜様筋を鍛えて筋トレ効果をUPしよう
半膜様筋は太ももの裏側にあるハムストリングスと呼ばれる筋肉の一つです。股関節を伸ばしたり、膝を曲げたりする際に働き、歩行や骨盤の安定にかかわる大切な筋肉です。
半膜様筋を鍛えることで太ももの引き締めや下半身の安定性向上が狙え、日常の動作がスムーズになるだけでなく、トレーニングの質を上げていくことも可能です。筋肉の疲労からくる痛みや肉離れの予防のためにストレッチなどのケアも行いつつ、正しい方法で半膜様筋を強化していきましょう。