ボディメイク

筋トレ

内側広筋の筋トレ&ストレッチメニュー!構造・作用〜鍛え方のコツまで徹底解説

2020年05月01日

内側広筋は太ももの前面にある筋肉です。大腿四頭筋の一部で、日常的に使用されています。この記事では、内側広筋の鍛え方やストレッチなどを解説していきます。自宅で行える自重トレーニングのほか、ダンベル・バーベルなどを使用する種目も紹介するので、参考にしてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

内側広筋の構造・作用

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/musclename-bk.html

内側広筋は、太もも前面の大部分を占める大腿四頭筋の一つです。太ももの内側から始まり、膝の皿(膝蓋骨)を通過して脛の上部まで伸びています。大腿四頭筋には他に、外側広筋、中間広筋大腿直筋があります。

内側広筋は、膝関節を安定させる役割があり、膝を伸ばす動作などにも関わっています。日常動作では、歩くときや椅子から立ち上がるときに働くほか、止まるとき、方向を転換するときにおける、膝の安定性に非常にも重要な役割を果たしています。また、ロードバイクなど自転車に乗っている方は、この内側広筋が発達していることが多いようです。

なお、内側広筋を含む大腿四頭筋の筋力低下により、変形性膝関節症などのリスクが高まります。内側広筋が萎縮することもあるため、筋トレなどで適度に鍛えておくことが重要です。また、大腿四頭筋は肉離れを起こしやすい部位でもあるので、押すと痛いときなどはすぐに病院に行きましょう。

筋トレメニューからみたい方はこちら

(外側広筋のストレッチ&筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

内側広筋の筋トレ・ストレッチをするメリット

内側広筋は膝の曲げ伸ばしに関わる筋肉です。鍛えたり、ストレッチでほぐしたりすることにより、以下のような効果が期待できます。

・膝の安定性が高まる
・引き締まった膝まわりになる

大腿四頭筋の中でも、内側広筋は特に膝の安定性の主役となる筋肉です。膝の安定性が高まると股関節や足首にかかる負担も軽減されるため、O脚や外反拇趾の予防にもつながります。また、骨盤から下を全体的に安定させることができるので、上半身のトレーニングの質も向上します。

また、内側広筋がしっかり鍛えられていると、膝が伸ばしやすくなり、膝上がたるむのを防ぐことができます。太ももと膝回りを引き締める効果もあるので、脚痩せの効果も期待できます。さらに、内側広筋を含む大腿四頭筋はかなり大きな筋肉なので、鍛えることにより基礎代謝が上がり、太りにくい体になることも見込めるのです。

内側広筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

内側広筋を鍛えるときは、膝を動かすトレーニングで、大腿四頭筋の他の部位と一緒にトレーニングするのが良いでしょう。効率良く筋トレして、引き締まったを手に入れてください。

内側広筋の鍛え方①ノーマルスクワット

スクワットは大腿四頭筋だけでなく、お尻や太ももの裏側の筋肉など下半身全体の筋肉が鍛えられる筋トレです。スクワットにはさまざまな種類がありますが、まずは自重で行う基本のスクワットについて解説します。

▼ノーマルスクワットのやり方

①重心を足の中央に置いて、幅よりも少し広く両脚を開いて立つ
②やや前傾姿勢を保ち、お尻を引いたまましゃがむ
③元の姿勢に戻る

自重で行うスクワットの最適な回数は、正しいフォームで行える限界の回数です。正しいフォームで行うのが難しいときは、浅い位置で切り返すハーフスクワットなどで筋力をつけると良いでしょう。また、最適なセット数は、トレーニングのステータスによって変わります。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安にしてください。

▼ノーマルスクワットのコツ&注意点

・しゃがむ時はが曲がらないようにしましょう
・膝が内側に入らないようにしましょう
・つま先と膝の向きは揃えましょう

腰が曲がってしまうときは、デッドリフトなどでハムストリングス大臀筋のストレングス及び柔軟性を強化しましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

あらゆるスクワット動作において最も重要なことは以下の3つです。

・重心は足の真ん中を結んだ中央に置く
・しゃがむときに腰を曲げないようにする(股関節を意識してしゃがむ)
・つま先と膝の位置(向き)を一致させる

(スクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方②ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットは片脚で行うスクワットの一つです。内側広筋を含む大腿四頭筋はもちろん、太ももの裏のハムストリングスや大臀筋、内転筋などにも効果があります。太もも全体の引き締めやヒップアップにも効果的です。

▼ブルガリアンスクワットのやり方

①立った状態から片脚を後ろの台に乗せる
②上体をしっかりと起こしたまま、腰を落としながら前足の膝を曲げてしゃがむ
③元の位置に戻る

ブルガリアンスクワットを自重のみで行う場合の最適な回数は、正しいフォームが維持できる限界の回数です。ダンベルなどを持って負荷を上げる場合は、筋トレの目的に応じて設定しましょう。筋力アップのためなら1~6回、筋肥大のためなら8~12回、筋肥大のためなら15回以上が目安です。重量は、その回数で限界となる重さを使用してください。

セット数は、ノーマルスクワットと同様に、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セット程度が良いでしょう。

▼ブルガリアンスクワットのコツ&注意点

・膝が内側に入らないようにしましょう
・スタート位置では前後の脚にバランスよく体重を乗せるようにしましょう
・腰が曲がらないようにしましょう
・バランスがとりづらい場合は、壁に手をついても構いません

自重で行うのに慣れてきたら、ジャンプしたり、ダンベルを持ったりして負荷を上げていきましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

膝が内側に入ってしまうときは、フォームローラーでマッサージしたり、股関節を柔らかくするエクササイズを行ったりすると良いでしょう。

(ブルガリアンスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方③ヒンズースクワット

ヒンズースクワットは、太もも前面の筋肉の強化に効果的なスクワットの一種です。内側広筋や、その他の大腿四頭筋を集中的に強化することができます。身体を前傾させないため、腰に負担がかかる心配がありません。

▼ヒンズースクワットのやり方

①まっすぐに立つ
②膝を前に出してしゃがむ
③立ち上がり元の姿勢に戻る

ヒンズースクワットは自重で行うトレーニングなので、正しいフォームで行える限界の回数で行ってみましょう。セット数は、他のトレーニングと同じく初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度を目安にしてください。

▼ヒンズースクワットのコツ&注意点

・しゃがむときは膝を前に出して、かかとを浮かせましょう

立ち上がるときに膝を伸ばす動きがあるため、内側広筋などの大腿四頭筋を効果的に鍛えることができます。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

ヒンズースクワットは通常のスクワットと違い、ハムストリングスや大臀筋などにはあまり負荷がかからず、大腿四頭筋を集中的に鍛える種目です。かかとを上げる点、反動を付けて行う点なども通常のスクワットと異なるポイントです。

(ビンズースクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方④マシン・レッグエクステンション

レッグエクステンションはマシンを使った筋トレです。負荷をかけた状態で膝を伸ばす動作を行うことで、大腿四頭筋を効率良く鍛えることができます。

▼レッグエクステンションのやり方

①マシンに座って背中のパッドの位置をセッティングする
②ハンドルを握って膝を伸ばす
③膝を曲げて元の位置に戻す

マシンを使用するレッグエクステンションの最適な回数は、筋トレの目的によって変わります。筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上を目安にしましょう。重量は、その回数で限界がくるものに設定します。

セット数は他のトレーニングと同じく、トレーニングのステータスに応じて変えてください。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セット程度にしましょう。

▼レッグエクステンションのコツ&注意点

・ハンドルはしっかりと握り、膝以外が動かないようにしましょう
・腰が浮かないようにしましょう

マシンのセッティングでは、あえてシートを後ろに倒すことで大腿四頭筋のストレッチ範囲を大きくする方法もありますが、まずは基本的な動作から始めてみましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

マシンのスタートポジションのセッティングでは、動作の中心軸に膝がくる位置で、背中にパッドが当たるように調整しましょう。足のパッドは、足首のやや上に当たる位置にします。

(レッグエクステンションのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方⑤チューブ・レッグエクステンション

レッグエクステンションはマシンを使用する筋トレですが、マシンがない場合はチューブで代用することもできます。こちらも膝を伸ばす動作に負荷をかけることにより、太ももの大腿四頭筋を鍛えます。しっかりと伸ばし切ると内側広筋にも効果的です。

▼チューブを使ったレッグエクステンションのやり方

①椅子などに座る
②後方からテンションがかかるよう足首にチューブを通す
③上半身が傾かないよう注意しつつ、膝を伸ばす
③膝を曲げて、ゆっくりと元の姿勢に戻る

チューブを使用するレッグエクステンションは、自重トレーニングと同じように正しいフォームが維持できる限界の回数まで行うのがおすすめです。セット数は、他のトレーニングと同様にトレーニングのステータスに応じて設定してください。

▼チューブを使ったレッグエクステンションのコツ&注意点

・上半身を後ろに倒さないようにしましょう
・膝以外が動かないようにしましょう

トレーニングの際には、「ストレッチに集中する」「収縮に集中する」といった具合にレンジを使い分けると良いでしょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

チューブもないという場合の代替種目としては、シシースクワットがおすすめです。シシースクワットは大腿四頭筋を最大限にストレッチしながら膝の曲げ伸ばし運動をすることができる筋トレです。下で詳しく解説しています。

内側広筋の鍛え方⑥ダンベル・レッグエクステンション

マシンを使用しないでレッグエクステンションを行う方法としては、ダンベルを足に挟んで上下するというやり方もあります。

▼ダンベルを使ったレッグエクステンションのやり方

①椅子などに座り、両足でダンベルを挟む
②膝を伸ばし、両膝を伸ばしきるまでダンベルを持ち上げる
③膝を曲げて元の姿勢に戻る

ダンベルを使用するレッグエクステンションの最適な回数や重量は、通常のレッグエクステンションと同じく筋トレの目的によって変えてください。セット数も同様に、トレーニングのステータスに応じて決めましょう。

▼ダンベルを使ったレッグエクステンションのコツ&注意点

・反動を使わないようにしましょう
・上半身を後ろに倒さないようにしましょう

この方法は難易度が高いため、うまくできないという方も多いと思います。その場合は、上で解説しているチューブを使用する方法で行ってください。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

ダンベルを足首に引っ掛けるような形にすると、圧迫ストレスが大きくなってしまうので注意しましょう。

内側広筋の鍛え方⑦シシースクワット

シシースクワットは膝を前に出していくスクワットで、内側広筋を含む大腿四頭筋を狙って鍛えたいという人におすすめの筋トレです。

▼シシースクワットのやり方

から腰位の高さの台に手を置き、つま先をハの字に広げて立つ
②膝を前に出してしゃがむ
③直立の一歩手前まで身体を上げる

シシースクワットの最適な回数は、8~12回ほどです。その間で正しいフォームで行える限界の回数を行うのが良いでしょう。8回行うのが難しい場合は、しゃがむのを浅くして限界まで行ってください。また、セット数は、初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度が良いでしょう。

▼シシースクワットのコツ&注意点

・つま先をハの字にすることで大腿直筋や内側広筋に効かせることができます
・つま先をまっすぐにすると大腿直筋や外側広筋に効きます
・しゃがむときは少しつま先立ちになり、膝から頭が一直線になるようにしましょう。
・体を上げるときは直立の一歩手前で止めましょう

膝や腰が痛い場合は、可動域を狭くし、正しいフォームで行えているか確認しましょう。それでも痛みが出る場合はトレーニングを中止してください。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

ストレッチ刺激は筋肉の発達のために重要とされています。シシースクワットのような大腿四頭筋のストレッチ種目は珍しいです。

(シシースクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方⑧ダンベルランジ

ダンベルランジは、両脚をそろえたところから前方に片足を踏み込んで負荷をかけるトレーニングです。初心者はダンベルなしで行うことも可能です。内側広筋をはじめとする大腿四頭筋に強い刺激を与えることができます。

▼ダンベルランジのやり方

①両脚を揃えて立ち、両手にダンベルを持つ
②身体を前傾させずに片脚を前に出す
③骨盤を安定させ股関節を使って脚を戻す

ダンベルランジの最適な回数は、他のウエイトトレーニングと同じく、筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上です。重量は、その回数で限界がくる重さを使用してください。セット数は、他の種目と同様に初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。

▼ダンベルランジのコツ&注意点

・上体が前傾しないようにしましょう
・膝を内側に向けないようにしましょう

片脚で立つときにバランスが取れない場合は、重量を見直しましょう。また、慣れるまでは壁に手をついて行っても良いです。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

ランジ系種目では、両足を横方向にそろえるスクワットとは違った刺激を脚の筋肉に与えることができます。また、体幹の筋肉も鍛えられます。

(ダンベルランジのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方⑨ダンベルゴブレットスクワット

ダンベルゴブレットスクワットは、ダンベルやケトルベルを胸の前で持ち、スクワット動作を行う筋トレです。太ももにある内側広筋などの大腿四頭筋を集中的に鍛えることができます。

▼ゴブレットスクワットのやり方

①ダンベルやケトルベルを胸の前で抱えて立つ
②お尻を引いてしゃがむ
③大腿四頭筋の前部を意識しながら立ち上がる

ダンベルゴブレットスクワットの最適な回数、重量、セット数は、他のウエイトトレーニングと同様に設定しましょう。回数と重量は筋トレの目的によって、セット数はトレーニングのステータスに応じて決めてください。

▼ゴブレットスクワットのコツ&注意点

・ダンベルは手首の根本で支えるようにします
・かかとが浮いてしまう場合は重量を下げましょう

通常のスクワットよりも重心が低いため、姿勢が安定しやすい種目です。身体を前傾させる感覚が掴みやすいので、ローバースクワットのフォームを身につけるのにも役立ちます。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

ダンベルを肩に乗せるやり方もありますが、セッティングが大変なうえ、重量が上がるとかなり不安定になります。落下の危険性などもあるため、おすすめはできません。

(ダンベルスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方⑩レッグプレス

レッグプレスはマシンを使った筋トレで、足のつき方によってさまざまな鍛え方ができる種目です。太ももの大腿四頭筋を狙う場合は、足の位置は低くしましょう。また、つま先の向きを揃えると、外側広筋により効果的に負荷をかけることができます。

▼レッグプレスのやり方

①レッグプレスマシンに乗る
②膝を伸ばす

レッグプレスの最適な回数及び重量は、他のウエイトトレーニングと同じく筋トレの目的によって設定します。回数は、筋力アップのためなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上が目安です。重量は、その回数を行って限界となる設定にしましょう。

セット数も同様に、初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。

▼レッグプレスのコツ&注意点

・つま先の向きと膝の向きが同じになるようにしましょう
・膝が内側に入らないように注意しましょう
・脚は伸ばし切らないようにしましょう
・ボトムで腰が丸まらないようにしてください

足は、肩幅から腰幅くらいまでの幅に開きましょう。普通から狭めにすることで、脚の付け根に近い方に負荷をかけることができます。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

レッグプレスもスクワットと同じく脚を鍛える筋トレですが、レッグプレスはマシンで行うため、スクワットよりも安定した状態で力を出すことに集中できます。

(レッグプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方⑪フロントスクワット

フロントスクワットは、バーベルを体の前に担いでスクワットをする筋トレです。後ろに担ぐバックスクワットよりも、体幹部や太ももの前面の筋肉に大きな負荷をかけることができます。バーベルは腕をクロスして支えると初心者でも行いやすいです。

▼フロントスクワットのやり方

①両足の間を肩幅くらいに開き、バーベルを鎖骨と三角筋の間に担いで立つ
②上半身を起こしたまましゃがむ
③元の姿勢に戻る

フロントスクワットの最適な回数は、筋力アップを狙うなら1~6回、筋肥大を目的にしているなら6~12回、持久力アップであれば15回以上です。重量は、その回数で限界がくるものが目安です。セット数は、初心者なら週1回3セット、上級者は週2回6セット程度がよいでしょう。

▼フロントスクワットのコツ&注意点

・重心は踵から足指の中指を結んだ線の真ん中に置きましょう
・しゃがむときは上体を丸めず、かかとが浮かせないようにします
・つま先と膝の向きは同じにします
・バーが食い込んで痛いときは、バーベルを乗せる位置を確認しましょう

ウェイトリフティング選手のような持ち方で行うこともできますが、手首や肩の柔軟性が必要になります。痛い場合は無理をせず、両腕をクロスさせるやり方で行いましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

つま先をそろえてまっすぐ立ってしまうと、膝が出すぎて痛くなる可能性があります。その場合は、少し股関節を外旋すると内転筋にも負荷が分散され、痛みが緩和されます。それでも良くならないときは、トレーニングを中止しましょう。

(フロントスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋の鍛え方⑫バックバーベルスクワット

バックバーベルスクワットは、バーベルを後ろに担いでスクワットを行う筋トレです。ハイバースタイルで担ぐと膝関節の曲げ伸ばしが大きくなるため、内側広筋など大腿四頭筋に効果的です。

▼バックバーベルスクワットのやり方

①バーベルを担いで立つ
②重心を踵と足の中指を結んだ線の中点に置いたまましゃがむ
③元の位置に戻る

バックバーベルスクワットの最適な回数、重量、セット数は、他のウエイトトレーニングと同様に設定しましょう。回数と重量は筋トレの目的に、セット数はトレーニングのステータスに応じて決めてください。

▼バックバーベルスクワットのコツ&注意点

・手幅は狭めにしましょう
・足の位置はかかとが肩幅程度です
・しゃがむときに腰が曲がらないようにしましょう
・つま先と膝の向きは30度程度外向きにします

膝が内側に入ってしまうときは、フォームローリングで太ももの内側をマッサージするか、ウターサイエクササイズなどを行いましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

膝が痛くなる場合は、初動で曲げる膝は少しだけにし、しっかりとお尻を引いて前傾姿勢を取るようにしましょう。こうすることでハムストリングスと大腿四頭筋をバランスよく使うことができます。

(バーベルスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

内側広筋の鍛え方⑬スプリットスクワット

スプリットスクワットとは、脚を前後に開いたスプリットスタンスで行うスクワットです。レッグランジよりも、大腿四頭筋やハムストリングスといったの下半身の筋肉をバランスよく機能的に鍛えることができます。

▼スプリットスクワットのやり方

①バーベルを持ってスプリットスタンスで立つ
②まっすぐ腰を下ろす
③元の位置に戻る

バーベルを使用するスプリットスクワットの最適な回数や重量は、他のウエイトトレーニングと同じく筋トレの目的に応じて設定しましょう。自重のみで行うときは、正しいフォームがキープできる限界の回数まで行うのがおすすめです。セット数はどちらの場合も同様に、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安にしてください。

▼スプリットスクワットのコツ&注意点

・膝が前に出過ぎず、上体が前傾しないようにしましょう
・腰が反ったり、曲がったりしないように注意しましょう。

初心者は、まずは自重のみで行うのが良いでしょう。慣れてきたらバーベルを持って負荷をかけていきます。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

スプリットスタンスで立つときは、腰を下ろしたときに両膝がだいたい90度くらいになる足幅が理想です。ただ、実際には少しだけ前脚の膝は鋭角に、後ろ足の膝は鈍角になりますので、きっかり90度にこだわる必要はありません。

(スプリットスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

内側広筋のストレッチメニュー

続いては、内側広筋のストレッチを解説します。筋トレを行ったあとは、ストレッチで筋肉をほぐすことが重要です。

内側広筋のストレッチ①

大腿四頭筋全体を柔らかくするためのストレッチです。内側広筋を含めた太ももの前側の筋肉をしっかりとほぐすことができます。

▼大腿四頭筋ストレッチのやり方

①床に膝をつく
②片方の脚を前方に出して膝を立てる
③息を吸う
④後ろ側のつま先を持ちお尻に近づける
⑤息を吐きつつ踵をお尻に近づける
⑥逆側も同様に行う

▼大腿四頭筋ストレッチのコツ&注意点

・腰が反り過ぎない様に注意しましょう

膝が痛くならないように、マットを敷くなどしてストレッチを行いましょう。

アイコン

福田翔馬パーソナルトレーナー

内側広筋は膝を内側に捻る作用もあります。このストレッチで内側広筋を選択的にストレッチする場合は、つま先をやや外向きにすると効果的です。

内側広筋のストレッチ②

立ったまま行える、大腿四頭筋及び内側広筋のストレッチです。仕事や通勤の合間にも行えるので、日常生活に手軽に取り入れてください。

▼大腿四頭筋のストレッチのやり方

①片方の脚で立ち、もう片方の脚の膝を曲げる
②曲げた脚の足をつかみ、その足をお尻の方に引きつける

脚を曲げた状態を、左右それぞれ20〜30秒ずつ保ちましょう。

▼大腿四頭筋と股関節のストレッチのコツ&注意点

・リラックスして行ってください
・ストレッチ中は息を止めず、いつもどおり呼吸してください

入浴後に毎日行うなど時間を決めてストレッチしてください。

アイコン

福田翔馬パーソナルトレーナー

このストレッチでは股関節が伸展しやすいですが、股関節の伸展を出すと大腿直筋がよく伸びます。内側広筋に焦点を当てるならば、股関節は中間に留めてストレッチしましょう。

内側広筋のストレッチ③

やや強度の高い内側広筋のストレッチ法です。太ももの筋肉の柔軟性が高い方はこの方法で行ってみましょう。

▼内側広筋のストレッチのやり方

①床に座り、片足を後ろに曲げる
②曲げた足を少し横に出す
③そのまま後ろに倒れる
④反対の足でおさえる
⑤曲げた足側の手で、土踏まずを押す

そのままの状態を5秒間ほど保ちます。

▼内側広筋のストレッチのコツ&注意点

・膝に痛みがある場合は無理に伸ばそうとしないでください

伸ばす側の骨盤が浮かないように行いましょう。

アイコン

福田翔馬パーソナルトレーナー

このストレッチは股関節の捻りによって内側広筋が伸びるのですが、骨盤が浮くとその捻りの効果が弱くなってしまいます。ストレッチ中は骨盤が浮かないように注意しましょう。

内側広筋を鍛えて筋トレ効果をUPしよう

内側広筋は、膝の安定性を高める働きがあるため、ケガをしない体づくりにも非常に重要な筋肉です。膝関節が安定すると、股関節や腰への負担が分散されるので、バランスの良い筋肉づくりができます。

自重やチューブなど軽い負荷で気軽に行えるものから、ダンベルやマシン、バーベルを使って高い負荷をかける方法まで、内側広筋を含む太もも全体を鍛えられる筋トレを紹介しました。毎日のトレーニングの参考にしてください。